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サッカー自体はそこまで大切じゃない
更新頻度を上げると嘯いておきながら、
前回の更新から2週間くらい経ってる!?

GWもゴロゴロしてるだけのダメ人間でしたしね。
はぁ。





そんなことはさておいて、私の愛読雑誌のひとつである、月刊少年マガジンにて、
『四月は君の嘘』で御馴染みの新川直司先生の新連載『さよなら私のクラマー』が始まりました。


 
ご存知の方もいらっしゃるかとは思うのですが、
新川先生は『さよならフットボール』というサッカーマンガを以前描かれており、
その際の主人公である女子中学生、恩田希が高校生となって、『さよなら私のクラマー』にも出演しております。

『さよなら私のクラマー』に関しましては、まだ一話ということもあり、
今後に期待としか言いようがなく、評価なんて出来やしませんので、
過去作について少し触れておこうかと思います。

『さよならフットボール』は、新装版で2巻完結という大変読みやすいものですが、
男性と女性の悲しいまでのフィジカルの差を通して、
サッカーと青春の案配が適度に描かれている印象の作品です。



あらすじをだらだら書くのは苦手なので、興味を持った方はググってみてください。
勝手にほどよい文章を転載したら怒られそうなのでね、ご了承ください。

作品を読んでみて、この作品が伝えたかったことは、「積み重ねた時間の尊さ」ではないかと思いました。
努力は裏切らないとまでは言いませんが、「費やした時間は決して無駄なんかじゃない」と、
作品全体で訴えてくるような造りになっています。

これは『四月は君の嘘』の根底にも流れており、
「積み重ねた意義」というものが、そこかしこに溢れていると感じます。
例えば、有馬公正のこれまでの生涯。
母のために弾き続けたピアノ、とあるきっかけで弾けなくなり遠回りした時間、
幼少時からの幼馴染たちとの繋がり、四月のある日、変なヴァイオリニストに出会ったこと。

どれもこれもが彼にとって恐らく意味のあった時間で、それらが存在したからこそ、
あのラストに集約されたのだと信じます。

他にも、個人的に印象的なのは9巻における、胡桃ヶ丘中学校の学祭もとい、
くる学祭の公正と相座凪の連弾「眠りの森の美女 薔薇のアダージョ/ワルツ」(チャイコフスキー)です。



決定的なのは、この演目の演奏中、凪のモノローグがこのようにあるからです。


2か月前なら
置いてけぼり だった

あの時間は 無駄じゃなかった

ピアノに 傾けた 時間が――
生きている



悩んで
わめいて
苦しんで
もがき続けた 数か月

何もかも報われる瞬間があるの




2か月でそうも大きく変わるものかと思いつつも、
中学生の2か月って大きいよなと思い直したり。

またこの部分はアニメで言うと第18話「心重ねる」にあたるのですが、
私的に一番魅力的な回で、ことここに至っては原作超えしてる気さえします。


で、『さよならフットボール』にも、こんなモノローグがございます。


私の意地は――
ムダじゃなかった

今――
生きている


どういった場面でどう使われているかは作品を読んでのお楽しみ。
(としておくと自分がすげー楽ちんです)

とまあ、同じ作者だなぁと感じさせる構造なんですよね。
人によってはその詩情をポエム(笑)とか貶めたりもするみたいですが、
(アニメの感想を覗いているとかなり散見された)
自分は全然いける、というか好きです。
ちゃんと言葉も吟味されてると思いますしね。


導入にしては長過ぎたと反省しつつ、ここでサッカーマンガの話に戻ります。


自分は子供の頃、少年野球をやっていたこともあり、
サッカーより野球のほうが断然詳しいし、プレーするのも好きなのですが、
あんまり野球マンガは読み込んでいません。

小学生のとき、地元の児童館に所蔵されていた『名門!第三野球部』を全巻楽しんで読んだ記憶がありますけど、
あれ異次元野球感ありますしね。天秤打法懐かしい。

『メジャー』は嫌いじゃないけど好きでもない
『ドカベン』ごめんなさい読んでません
『新約「巨人の星」花形』も異次元
『最強!都立あおい坂高校野球部』『 Be Blues!』のほうが好き
『ドラベース』はい異次元
『ダイヤのA』丁寧な感じするけど煮え切らない
『おおきく振りかぶって』甲子園いけなそう
『グラゼニ』俺が求める野球マンガじゃない

ぱっと思いつくのを並べたところ、完全に馬が合ってないというか、
これもう野球マンガより私に欠陥がある感じですね。

実際野球も見るよりもやってる方が遥かに好きですし、
無駄に思い入れがある分、客観的に読むことができないのかもしれません。


そこでサッカーマンガです。
ルールも分かるし、体育なんかでやってもそれなりに楽しかったし、無駄な思い入れもない。
気負わず読めるので野球よりサッカーのほうがマンガは好きな気がします。

特にオススメしたいのを2作挙げましょう。


まずこれ、
『1/11 じゅういちぶんのいち 』




この作品はサッカーを通して、安藤ソラと彼を取り巻く人々の生き様が描かれています。
正直に言ってしまえば、「サッカーを扱ったマンガであってサッカーマンガではない」。
あくまでも人間ドラマこそが、この作品の根幹であると感じます。

この作品に関しては以前とても簡単にではありますが、
感想を述べていたことがあるので、それに代えさせて頂きます。
完結した今でも、この感想に残した思いは変わっていないからです。


そしてもう一点ご紹介、
現在進行形で連載中である『アオアシ』です。



部活やプロリーグを扱ったサッカーマンガが溢れる中で、
今作はプロリーグの下部組織、Jユースに焦点を当てた作品です。

主人公や脇役のキャラ立ち、ヒロインの可愛らしさ、
Jユースという組織の存在意義、試合運びの巧みさ、
どこを切り取っても面白い。

上野直彦さんが取材と原案の協力をなさっているとのことですが、
どれだけ話作りに関われていらっしゃるのかいまいち掴めないのが気にかかる今日この頃。


そもそも作者の小林有吾先生の大ファンです私。
『てんまんアラカルト』から入って、こんな面白いグルメマンガ読んだことねぇと感心し、
デビュー作という『水の森』を涙ボロボロ流しながら読んで傑作判定を下し、
新作の『アオアシ』をコミックスで追っている今があります。

最近5巻が出たばかりですので是非読んで頂きたいですし、願わくば過去作も押さえて頂きたい。
4巻までに関しては短いながらも読書メーターに感想を寄せておりますので、
興味があったら覗いてやってください。


そんな感じで『さよなら私のクラマー』を読んで、書いておきたかったことを書き終えました。
満足満足。


あと、今日の内に山内マリコ先生について書いておきたいなぁと思っているので、
間に合えば載せます。無理だったらまた後日。


 
| soemon | 13:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
こんな日も わるくないのかも。
昨日は新しく仙台に赴任された上司と新入社員お二人の歓迎会があり、
起きあけは、まあ気怠かったです。
ぬるま湯の中で体を動かしたときのような抵抗感が体全体に渡っていました。

とはいえ、ずっと布団で眠りこけていても、休日が台無しになるだけですので、
体に鞭打って、午前中はちょこまか片付け事をしました。

気付けば12時を回っており、慌てて家を飛び出ます。
ここで、盗んだバイクで走り出せればドラマのひとつも生まれたのかもしれませんが、
残念ながら通販で買ったママチャリです。

着いた先は近所のパン(洋菓子?)屋さん。
口コミサイトで調べるとなかなか評価が高い上に、
週に2日しか営業していないというので前々から気になっていたお店です。
12時開店とのことでその辺りを狙っていたのですが、実際着いたのは15分前後。

列ができており、前に6,7人程いらっしゃいます。
どうやらトレイとハングを持ってセルフというのではなく、
ケーキ屋さんみたいに、ショーケースの中から指定して包んでもらう形式のよう。

そしてこれが予想以上に長かった。
前に10人もいなかったのに結局買えたのは13時頃。
45分ぐらい並んでましたよ……まじで……。

充電のため家に置いてきたスマホに思いを馳せました。
文庫本一冊バッグに入れてて本当によかったです。ええ。

買ったのはチーズケーキとかスコーンとかカヌレとか。
家帰ってモシャモシャ食べました。
噂になるだけは、ありましたね。カヌレがすごく美味しかったです。


家で昼食を摂るやいなや、また自転車を漕いで、今度は仙台駅に向かいます。
着いた先はタワレコ仙台店(パルコ内)。

本日14時より、瀧川ありささんのリリイベ(インストアミニライブ・サイン会)が、
催されると最近知ったため、馳せ参じました。

また生で聴けるというので行って来ましたが、
やっぱり、いい。

どの人のどのライブに行っても思うことなんですが、
生で聴けるというのは幸せなことだなーって。

特にこういう距離が近いライブでは、映像越しではなく肉眼ではっきりと、
表情だとか仕草とかが見られることで、
より音に厚みが増すように感じられるから、好きです。

更に言えば、ペンライト振り回したり、モッシュがあったりするよりかは、
純粋に音が楽しめる、こういったイベントのほうが個人的には好みです。
コンサートみたいなイメージですかね、ゆったりと音に浸っていたい派です、私。

耳に心地よい4曲を拝聴したあと、サイン会でした。

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しっかし、あんないい曲作れて、歌も上手くって、器量もいいってズルいんじゃないですかね。
偏るのが人生って感じですかね。


普段の私ですとここらで満足して、書店回って早々に帰宅しそうなものですが、
今日はまだ、やっておきたい目的があるのでした。
というのも、以前、サクラノ詩の感想を載せた際にこんなことを残していました。



真琴がフェルナンド・ボテロの『猫』について触れていて、
そこの描写がすごくよかったなぁと。
(フェルディナンド・ボテロと作中では語られていましたが。「ディ」は誤りですかね?
美術関係には頗る疎いので判断がつかないのですが……)






なんというか、キャラクターが言わされているという感じがまるでなくて、
真琴自身の真摯な思いから出てきてる言葉のように感じられてすごくよかったです。

で、このアリスの庭と呼ばれる彫刻庭園がある美術館というのが、
調べたところ宮城県美術館のようなのです。

プライベートな話ですが、私、仕事の都合で仙台に来てもうそろそろ4年が経とうとしています。
これはもう行けってことじゃないかなと思うんですよね。

自転車で行けそうなくらいの距離なので、暇見て足を運んでこようかと思います。
幼少の真琴さんがぺちぺち触れたであろう猫を見るために。
(画像検索すると、本当に丸々としてて笑っちゃいます)




そう、覚えている方が一人でもいらっしゃったのか、甚だ疑問ではございましたが、
こう宣言してしまっていた以上、行かずに済ませる訳にもいきません。
何より、素直に、現物を見ておきたいという気持ちが強くございました。

昨年の終わり頃に開通したばかりの東西線を初めて利用し、行って来ました宮城県美術館。
レオナルド・ダ・ヴィンチの特別展がやっているらしく、本願の前に見学しました。

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軽い気持ちで窓口に向かったら綺麗なおねえさんに一般1,300円と告げられ内心怯んだのは秘密です。

けれども、金額以上の収穫だと感じられました。
普段あまりこういう場には行かないので、新鮮な気持ちで臨めたのが大きいのかもしれません。
昨今は入り口で音声ガイド用の機械が貸し出されてるんですね。
どっかの庭園の特集(テレビ)で同じようなのを見たことがありましたが、現物は初めて。

まあなくてもいいかと断って、手元のプログラムだけ持って見て回りました。
個人的には「レダと白鳥(レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく)」(ウフィツィ美術館)、
サルヴァトール・ローザの「戦闘」がよかったです。

前者は色彩が色鮮やかで素敵な印象があって惹かれたのと、
後者は戦闘を描いているのに、左端の樹々の緑がちょこんと、けれども活き活きと描かれているのが面白かったです。

絵にはとんと疎いので、勘弁してください。

で、粗方回った後、
外に出て、目的の、ボテロの猫に出会いました。

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ネットで見知っていたとはいえ、
いやぁ、想像以上にふてぶてしい 笑。
そして大きい。

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べたべた触ったり、調子こいてまたがったりしていたら、
通りかかったマダムにリアルに笑われました。
なんかいいもの見れましたわ、おほほほみたいな感じで。
もう笑うしかないですよねこっちも。
あははーって。

で、近くに座れそうな場所を探して、
来る前に買っていたカヌレを食べました。

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あぁ^〜心がぴょんぴょんするんじゃぁ^〜

カヌレ美味し。
念願も叶って、いい気分になっていました。

この気持ちは何だろう。
どんな言葉が当て嵌まるだろう。
考えて考えて、辿り着いた先にあったものは、
充足だな、という感慨でした。


てな感じで、常日頃インド(ア)人である私にしては珍しい日曜日でした。
さて、寝ますかねー。


サムネイル作成めんどかったんで画像どーんとそのまま載せました。
ご海容くださいますようお願い申し上げます。
 
| soemon | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
記憶は脆い
長々といいことっぽいこと書いたのに全部消えた。
IEはマジで駄目ですわ。

取り敢えず、今日から少しずつ書くようにしますみたいなことを、
頑張って書いてました。
消えたけど。


そんで今日は、本社の方からお電話があって、
泊りがけの出張で仙台来てるから夜一緒にどうよ、とのことだったので、
二つ返事で引き受けて、仕事をなるべく早めに片付けて駅前に向かいました。

そこには誘ってくれた方(弊社幹部ですが、分かりやすく先輩とします)と、
先輩の上司と取引先の方がいらっしゃって、
サシ飲みだと思っていただけにちょっくら面食らうも、すぐに思考を切り替えて臨みます。
念のためと思って内ポケットに忍ばせていた名刺入れが役に立ちました。
ここら辺、個人的に社会人的成長が垣間見えます。

この面子で一番下っ端で一番若いので、箸よりも口や手を動かす他なかったのですが、
終始あたたかい、快い雰囲気の、いい席でした。

その後、上司と取引先の方とは別れて、当初のとおり、別のお店で先輩とのサシ飲みと相成りました。

私は社会人5年目に入り、もう少ししたら仙台に来て丸4年が経ちます。
大学で過ごしたときよりも長い時間を、仙台で育んできているということになります。
先輩社員や同期、後輩らが皆一様に東京で勤務している最中、私一人が仙台への配属。

その4年間を、先輩は、よく評価してくれているふうでした。
リップサービスなのかもしれませんが、わざわざ自身の時間を割いて、面と向かって言ってくれただけでも、
報われたと思えます。

先輩は私とは全く違うセクションの方で、また管理部門の方でもないため、
言いたいことを言っても、それほど問題は起こらない(ご本人自らそう仰ってくれている)こともあって、
今後のこととかについて、色々と相談させてもらいました。

明日もあることから22時頃と少し早めの解散。
帰り道、気にかけてくれているありがたさから思わず涙腺が緩みました。
気を抜いたら泣いてしまいそうでしたが、なんとか堪えて速足で帰宅、といったところ。


かなり端折ってはいますが、何も残さないよりかは、
記憶の風化を遅らせられると思うので、よしとしましょう。

今日はもう寝て、明日もお仕事頑張ります。
それでは。
| soemon | 00:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う- ネタバレ有り感想

*注意書き*

ネタばれしかしません。
未プレイの方はこちらのネタバレなしの簡易版感想をご覧ください。


また、私は名作と名高き「素晴らしき日々」も、
プロトタイプと呼べそうな「サクラノ詩 -The tear flows because of tenderness.-」も未プレイです。
そのため、他の方より事前知識が一段、いや数段劣ることを前以て述べておきたく存じます。
(『H2O』のみプレイ済みですが、もう何年も前、私がモラトリアム人間だった頃の話です)

逆に言えば、ある程度フラットなところでこの作品を鑑賞できるというか、
純粋に『サクラノ詩』を見つめることが出来るのではないかとも思っています。

あと、これは言い訳なのですが、この作品はかなり長めの仕様ですので、
なんでもかんでもひとつひとつ書いていくとなると終わりが見えないため、
私個人が思ったこと、その中でも、これだけは書いておきたいってことを優先して残します。
なので、零れ落ちていくものも多々あるかとは思いますが、
その点は何卒ご海容くださいますようお願い申し上げます。




OP O wende, wende deinen Lauf Im Tale blüht der Frühling auf!

主人公の父であり世界的画家でもある草薙健一郎の葬儀から話は始まります。
いやぁ、重くない? ヘヴィじゃないですか、出だしから。
こちとら世界的画家って言われても全く予備知識ないんだからさと思ってしまいましたし。
置いてけぼり感がすごく強いです。

主人公の直哉なんかも、十数億の遺産を出来心で放棄する回想が入ってきてなんだこれって。
一回目は断っておく日本人的奥ゆかしさみたいな出来心で突っ撥ねるとかありえないでしょ。
十数億ですよ? 十数億!
宝くじ当てても手に入らない額なのに!

その後、喉から手が出るほど欲しかったと悔いているし……。
なんなんこいつ……。わけ若林だわ……。
と、白けてしまう始末。

無論、本気にしてはいませんでしたけどね。
最低でも三回は確認するシナリオでは無かったか?
という直哉の心情が回想に挿入されていたため、
これには何か裏があり、シナリオと言うからには筋書があって、
寸劇なのだろうと察しはつきました。

しかしながら、これは後にも言及することにもなるのですが、
こちらにはその背景が明示されない以上、わけのわからん主人公像が拭えないのですよ。
続きが気になって前のめりになるより、なんだこれと一歩引いてしまう人の方が多いのでは。

まして最序盤です。
ここら一帯の不親切な設計から、つまらんと判じて、ドロップアウトしかねません。
少なくとも私は、結構危うかったと思います。
折角買ったのだし、といったケチくさい性根をしていなければ、きっと頓挫していたことでしょう。


で、まあ、直哉は天涯孤独となったことから、
親戚(でいいですよね?)の夏目藍先生から夏目家に来ないかと誘われ、ご厄介になることに。

その後、親友の夏目圭、彼の妹である夏目雫、美術部元部長の明石、
現部長の鳥谷真琴辺りの紹介を交えながら話は進む中、
六年前に転校した幼馴染の美少女が戻ってきたところでOPが流れます。




「櫻ノ詩」

いい曲ですね。はなさんの歌声もいい。
ニコ動で有名になるよりも前からずっとはなさんのことは好きだったので、
(forestという個人サークルで出してた「flower.」というCDを当時のM3で買ってたくらいには)
今尚こうやって活躍されているのを目に出来るのは嬉しいことですね。

電気外祭り行ってCD買いてぇなぁちくせう。
(ここを書いていたときはまだ年明け前でした……)


ともあれここまでがOPです。


I Frühlingsbeginn

春の始まり、です。

精神的妹を名乗る美少女こと氷川里奈、
その友人、川内野優美が現れたりしつつ、美術部勧誘を手伝わされる直哉。
その合間合間で生徒会の明石姉妹や変態外国人のトーマスなども出始めて、
主要キャラ勢がコメディチックに描かれ、掘り下げられていきます。

藍先生のお姉さんぶってるけどどこか抜けているところ(寝起きのエピソード)とか、
真琴さんの山盛り炊き込みご飯の辺りなんかは個人的に楽しめて、
段々とエンジンがかかってきたような感じ。

けれども、真琴の美術部勧誘の仕方にはちと辟易してしまったところがあります。
彼女には大いなる目的があるらしいことは分かるのに、
それが何なのかわからない以上、どうしてそこまで手を尽くすのか見えてこないんですよ。
だから素直に応援しづらいんですよね。

いやまあ、こんな美少女が困っているならね、
私みたいな、いいかっこうしいのチョロ男だったらホイホイ手を貸すのは道理ですがね。
そういう話じゃないですからね。

更に言えば、空回りだったと結果的に真琴自身が述べていますが、
明らかに勧誘方法に手落ちがあったというか、
あれだけ頭いい描写の鳥谷さんらしくないのですよ。

去年、圭の女装やら直哉のルックス(遺産?)目当てで釣り上げた人達は皆、
結局美術部自体には興味がなくて去っているのに、同じ手法を取るっていうのはどうかなと。
デッサン会もそれに類するものですしね(物でなく対象が美少女 with メイドコスのため)。

無論、部員数に応じて多くの部費、予算がもらえるというのはわかるんですが、
この場合、真琴の目的を鑑みるに、予算よりも才能・実力といった個人の資質、
そうでなくとも、美術活動に興味がなきゃ意味ないでしょと思うのは素人考えなのでしょうか。

作中で言及されていたとはいえ、やはり、同じ過ちを行うのは真琴らしからぬと思いますね。
うん、不自然です。全然合理的じゃない。

また川内野優美に手渡していた勧誘用のビラ、
CGを見る限り文章のみで全く惹きつけるものがないんですよね。



仮にも美術部なら目を惹くイラスト、挿絵、レイアウトなりの工夫を散りばめるべきでしょう。
あの如何にもWordで作りましたみたいなビラが許されるのは文学系の部くらいではないでしょうか。

この辺りのちぐはぐ感からまだ完全には浸りきれていない私がいましたね。
とはいえ、ビラの内容は文章に限るといった規定があったかもしれないですけども。


II Abend

元部長である明石の奇怪な行動、それらに対する解答が示されるのが二章の醍醐味でしょう。
つまり二章は、『櫻達の足跡』の話だと言い切ってもよいのではないかと思います。

明石はあまりにいい加減な言動が目立ち過ぎたため、
これはわざとなんだろうなというのはひしひしと感じていたのですが、
秘めた本願に対する在り方は想像以上にストイックで、何より妹思いのいいお兄ちゃんで驚きました。

ただこれも、明石がどんな人物なのか、
直哉や真琴はわかっているから勘繰ったりあれこれ出来るんでしょうが、
こっちは手持ちの情報が不足していて、変人にしか映らないんですよね。

直哉と明石が手を組んで成した一連の事件(雫√の過去回想)の辺りを知っていたら、
あるいはそれに似たような、彼の本質が垣間見えるエピソードが明かされていたならば、
こいつはやるときはやるんだよなって思いながら見られたと思うのです。

先程から挙げているように、個人的にこの作品を手放しで絶賛できない理由は、
ここに根差しているふうに感じられます。
全体的に漂う、敢えて情報を隠す、後出しにする空気感、これではないかと。

あらゆる情報が目の前に提示されていて、その上で、
では、どうしてこんなことをしたのでしょうか?といった形式ではないんですよね。

実はこういうことが過去にあって、実はこの人物はこういうやつで、というような、
伏せていたカードを突然ひっくり返されてようやく納得いく感じ。

優美の台詞でわかりやすいものがあります。



「だいたい分かってるんです……。
 あなたは里奈や私との関係みたいな過去を、数え切れないぐらい持っているのでしょう……」

このとおり、メインキャラの多くと直哉は深い繋がりと言っていい過去を有しています。
勿論直哉は記憶喪失ではないので、全て覚えています。
しかしながら、私たちプレイヤーは知らないのです。
知らないから、話についていけないときがある。
なんで君たちはそんなに直哉くんに期待を寄せるのかね、
そんなにぞっこんなのかねと疑問に思ってしまう。

なんでもかんでも明かされていなければならないなどと暴言を吐くつもりはございません。
けれど、この作品はそういった節が極端に強く、些か目に余るのですよ。
もしかしたら二周目を前提に作っているのかもしれませんが、それはそれでなぁ……。


とまぁダメだしっぽいことばかりを並べてしまいましたが、
もうこれ以上、そんなにマイナスなことを書くつもりはありません。

話を戻します。

『櫻達の足跡』についてですが、この制作時の熱い雰囲気は素晴らしかったと思います。
明石には明石の理由があって、入念な下準備を行い、制作に着手し、実際に成し得たわけですが、
一人ではできる作業ではとてもなく、それを可能にしたのは、櫻の芸術家たる直哉。
彼の描いた『櫻日狂想』、また彼自身が放つ因果交流の光に魅せられた、美術部一同。



ここの部分は、第六章の真琴さんが熱く語ってくれていますね。



答え合わせみたいな感じでしたが、本人の言うとおり、楽しかったのでしょうし、
言われるまでもなく痛いほど楽しさが伝わってくる、いいシーンでした。

ああいう熱い見せ場を、しっかり盛り上げてみせる手腕は流石の一言。
出来上がった際には、うおおおおおみたいなキモイ唸り声が実際に出ちゃいましたもの。
それくらい、よかった。とてもとてもよかったです。


III Olympia


御桜稟√です。

簡単に概要でも。

六年前、不慮の事故により、御桜家の屋敷で火災が発生した。
逃げ遅れた御桜母親は、幼い稟を外に投げ、逃がす選択を取る。
(何階の高さからと明確には出てきてなかったように思う)
それを直接受け止めた直哉は右腕を酷く痛め、今までのような絵は描けなくなってしまう。
母親が亡くなったこと、直哉の右腕を損ねてしまったこと、
それらがあまりにショックだったのだろう、彼女は記憶を閉ざしてしまった。
母が死んでいるにもかかわらず、ただの人形を病弱な母親だと思い込み、世話をするようになった。
見かねた御桜父はその人形を隠してしまい、
稟は母(人形)の死に目に会わせない父親に恨みを抱くこととなる。
父親は屋敷が焼失したこともあり、離れた地で暮らし、稟が思い出さないよう手を尽くす。
直哉も直哉で、自身が描けなくなったことから稟が思い出す可能性を潰すため、
敢えて、描けないのではなく、描かないと言い張ることにした。
六年間送られ続けてきた手紙を無視し続けた理由も、そこに起因する。
全てを思い出した稟はその身を再び投げてしまおうとするも、間一髪、直哉が壊れた右手で繋ぎ止める。
そして、言う。
「だったら、お前が俺の手を掴め!」
「俺が掴めない! 俺が握れない! お前の手が! 俺の手を掴め!!」
「それが責任ってもんだろ!!」
「俺の右手を奪ったと思うのは勝手だ。そう思いたければ思うがいいさ!
だが、だったら責任を取れ!!」
稟は直哉の右手を取って、一緒に歩く未来を選び取る。


この√では稟の身に起きた過去、凛と凛の父との確執、直哉が描かなくなった理由等が、
徐々に紐解かれていくこととなります。
けれど、お分かりの通り、根底の才能や草薙健一郎の弟子であったこと等は、稟は忘れてしまったままです。
あくまで直哉の目から見た真実でしかないのです。

そのため、この√の稟は、過去のあれこれを克服したところで、
エロマンガ蒐集を趣味とする、ちょっとエッチな美少女女子高生といった存在でしかなく、少々パンチが弱いです。



吹の「忘れてしまったものは、忘れさられるべきものだったからこそ、忘れているのかもしれません……」
という台詞が全体を通して、マッチするように思われます。

何故なら、傍目から言って、この√の稟は幸せそうだからです。
想い人の直哉とこの先を歩んでいくのだろうから。

「へたくそな二人の絵だけど、だけどとても幸せそうだから」

これも吹の台詞ですね。
といいますか、締めに結論持ってきちゃっていますね。
これは少々蛇足かも。判断は読者に委ねてあげるべきかもしれません。
わざわざ言葉にしなくても十分伝わってきているのだから。
柔道の受け身なんかも、わざわざ後半タネ明かししなくてもよかったんじゃないかなと。
あの落下の描写だけで、ああ、受け身を身に付けたかってそういうことかって腑に落ちると思うのですよ。

ともあれ、幸せそうで何よりです。
あと、稟と稟の母親が同じ萌花ちょこさんという声優で感心致しました。
母親の声、場面が場面であまり堪能できはしなかったのですが、艶があってよかったです。

それと、個人的にオランピアとなると『ホフマン物語』より、『砂男』の印象が強いです。
そこに何か理由があったんでしょうか、私にはわからなかったです……。





また、母親の名であることや、
元は人形であることをギャグの中でそれとなく仄めかしていたのは面白かったです。
あとでこれはそういう意味か! と一人納得しました。




III ZYPRESSEN

氷川里奈√です。

この√はもう殆ど規定的な路線といいますか、
里奈の好感度が初っ端からMAXなので、あまり触れることがございません。
(好感度に関しては殆どのキャラに言えるのでしょうが)

伯奇と中村義貞の伝奇をなぞらえながら、里奈と川内野優美の過去、
そして櫻の芸術家こと草薙直哉との邂逅なんかが語られていきます。

ここで明かされるのは、里奈が過去に大病を患わっていたこと
(薬名から癌? 抗癌剤の副作用により光線過敏症になる?)、
その死の匂いに魅せられた優美は、段々と牙を抜かれオオカミではなくなっていったこと。
そして御桜家焼失事件後の直哉は、街のあちこちで落書きしては、
思うように描けず、藻掻き、足掻いていたこと。
そんな最中、里奈と優美の公園の出会いに出くわし、
自身の絵に里奈が糸杉の絵を描き足していたことにも気付く。
そこにリレーのように引き継ぎ直哉もまた重ねていった。



「こんな狂った嵐の夜なら――そうだな――そろそろ花をつけてもいい時期だと思ってな」
なんて厨二台詞を残しながら、彼は里奈の死臭を取り払った。
彼女は言う、弟子にしてくださいと。
けれど直哉は断り続けるものだから、では精神的妹と名乗りましょうということになった。

好感度MAXも頷けますね。
多感なお年頃のときに、文字通り、人生を塗りかえられてしまっては。

直哉は「お前のために最後の絵を捧げたんだよ。他の誰でもない」
なんて格好いい台詞を伝えています。
なんだよこれもうプロポーズみたいなもんじゃんかよかっけぇなくっそ!

「恋は片道だけでも成立するが、恋愛は片道だけでは成立しない」
とも残されていらっしゃいますが、この、見返りを求めない姿勢、
いや、本当は見返りを期待しているのだろうけど、例え見返りがなくとも恋に、愛に殉じようという姿勢、
それはとても美しいものですよね。
これはいいなって思いました。



この√の二人も、幸せそうですね。
これからも噛みしめていくんでしょうね。




III PicaPica

鳥谷真琴√です。


個人的に作中で一番惹かれたヒロインです。
キャラデザ、性格、声、どれをとってもいい。
それだけに一番印象に残ったシナリオでもあります。

真琴は唯一、直哉と過去に何もなかったキャラクターであり、
他のヒロインとは一線を画すというか、むしろ一線を画さないといったところでしょうか。

ですから、段々と惹かれ合い、恋仲になっていく過程が実に自然で、
他√よりも作品に没入していきやすい作りだと感じました。

真琴には直哉と夏目圭の二人を、さらに先へ押し上げていくという野望があった。
そのために美術部をよりよいものにしようとしていたし、
何より、直哉に絵を描かせようと躍起になっていた。
そこに校長(鳥谷紗希)と中村麗華のいざこざが関わってきて、
元は中村性であったことや、圭が弟であること等が明るみになっていく。
そして最終的には渾身の一作を制作するも、
彼女の願いは叶えられず、そこには愛だけが残った。

とある方が、鳥谷紗希もとい校長は、草薙健一郎を動かせなかったが、
最終的にあの壁画を、追い求める美を手にしている。
そして子の真琴も途中までは同じ道を辿っているが、それには失敗した。
と言及されており、なるほどと思いました。

確かに、草薙健一郎自体に強い関心があり、
他の誰よりも彼を騙そうとして騙せなかったことが彼女の口から語られます。

けれど、幼少の藍に語ってみせた、



「彼が見るものと、私が見るものは違う。
そして、私はその事に誇りを持っている……」
という台詞は、私にはただの強がりには思えなかったのですよ。
真摯な、実直な思いが吐露されたのではないか、と。

だとするならば、彼女は愛を得られない代わりに、
信ずる美を手に入れた、と言い切るには若干の抵抗を感じます。

個人的には、校長にとって、彼女の生涯そのものが、ひとつの作品なのではないか、
そしてそこに彼女の信ずる美が残ればそれでいい、と思っているのではないだろうか。

草薙健一郎とともに学び同じものを見ようと夢想したこと、それができなかったこと、
自分の子を守ろうとしたこと、中村家を排斥して校長としていること、
全てをひっくるめて、彼女は誇りを持っているんじゃないかなと。

まあこれは憶測の域を出ないでしょう。
手持ちの情報は十分とは言い難いと思いますし、
それに私の、こうだったらいいなぁっていう願望めいたものも多分に混ざっている気がしますので。


対して、鳥谷真琴です。
理知的な言動が散見され、絵が描けて、陶芸の才があり、
勉強もできるし、バイトもこなして生計を立てているというすごい女子高生です。
作中でも器用という言葉はやたら出てきますが、本人は器用貧乏と捉えているよう。
この時点でもう、ある程度、自身の才覚の限界を受け入れているふうに見受けられます。

結果、彼女は念願の月には手が届きませんでした。
直哉は絵を描かなかったし、圭は描き切ることが出来なかった。
あれだけ時間を費やして、身を粉にして全てを擲っても、それでも届かなかった。

この結果は、極めて現実的で、正解なのでしょう。
しかしながら、個人的な気持ちというか、単なる我儘を言わせてもらえれば、
報われて欲しかったと、ただひたすらに思います。

そうしてしまうと、整合性が失われますし、ご都合主義になってしまうのでしょうがね。
例えば、作品とは違うところで、真琴の愛情なりで未来の形が変容していったらとか……。
うーんやはり私的な希望ですね、これは。

しかしながら、違う√では『蝶を夢む』を実際に描いてみせた訳ですしね。
そうすると真琴の苦労は何だったの、無駄だったの、徒労だったの、と思ってしまいます。

何も賞を取って、世界的芸術家になってくれというのでもなく、
ただ描いて欲しいという想いに、何故直哉は応えてくれないんだ、と思ってしまうんですよね。
単純に真琴さん好きの意見で、中立性を欠いているのでここまでにしときます。

ともあれ、真琴さん可愛過ぎますね。
ただあの簪みたいな髪飾りって校則違反にならないのでしょうか?
伝統ある私立高となると結構キツイ気がするんですが、まあ可愛いから何でもいいんですけど。

あとはあれですよ、入学早々、美術部を笑顔で掃除する真琴さん。



直哉の『櫻日狂想』に惚れこんで、作者に会えるのを楽しみにしてるあの感じ。
すごくいいですよね!

後姿の立ち絵も最高だし、
圭を看病してるときに見せた姉の顔もよかった。





最後に、話が幾分ずれるのですが、
真琴がフェルナンド・ボテロの『猫』について触れていて、
そこの描写がすごくよかったなぁと。
(フェルディナンド・ボテロと作中では語られていましたが。「ディ」は誤りですかね?
美術関係には頗る疎いので判断がつかないのですが……)







なんというか、キャラクターが言わされているという感じがまるでなくて、
真琴自身の真摯な思いから出てきてる言葉のように感じられてすごくよかったです。

で、このアリスの庭と呼ばれる彫刻庭園がある美術館というのが、
調べたところ宮城県美術館のようなのです。

プライベートな話ですが、私、仕事の都合で仙台に来てもうそろそろ4年が経とうとしています。
これはもう行けってことじゃないかなと思うんですよね。

自転車で行けそうなくらいの距離なので、暇見て足を運んでこようかと思います。
幼少の真琴さんがぺちぺち触れたであろう猫を見るために。
(画像検索すると、本当に丸々としてて笑っちゃいます)




III A Nice Derangement of Epitaphs

夏目雫√です。

ですが、この√はどちらかというと、
草薙健一郎と草薙直哉の、親子の物語としての側面が強いと感じます。

健一郎の葬儀から始まるこの作品ですが、
その始まりまでの直近の出来事が描かれていることになります。

健一郎は、中村家の悲願として生まれた伯奇である雫を買い取るために(守るために)、
これまで金を稼ぎ続けたことを病床にて明かし、その役目を直哉に託す。
直哉は託された役目を果たすため、明石とフリードマンの手を借り、
中村章一に贋作を売りつけることに決める。
右手が思うように機能しない直哉は蔵で独自の装置を用いながら、
『櫻六相図』を完成させ、見事、雫を取り戻すことに成功する。

大まかな流れはこんな感じだと思うのですが、
まず気になる点として、伯奇の能力って、そんなに有用なのかなってのがあります。
能力の良し悪し如何にかかわらず、伯奇そのものが繁栄・成功の象徴なのかもしれませんが(座敷童的な)、
現実的な目線で考えると、どうしても、そこまでの価値はないように思えてくるんですよね。
それだけ今の中村家の目が曇っている、落ちぶれているということなのでしょうか。

また、唯一まともに機能していた思われる、稟の絵画の才能を呑む場面。
「母親をよみがえらせたいという夢」を呑み込んだというのは分かるのですが、
それで記憶と才能を丸々抜き取るっていうのは、都合が良過ぎるというか、
物語の要請に対して、キャラクターが動かされてしまった印象を受けます。

そもそも千年桜の共鳴といったものが、
どういったものにどのような影響を与えるのものなのか、明確に定義されてはいないようだったので、
どうとでも取れてしまうし、どうとでも結び付けられてしまう印象を抱きました。
伯奇の伝奇が根底にあるのなら、不遇故結ばれない二人に味方するだとか、
ある程度限定されたルールがあるべきだったのではないかと思います。

そんな雫の過去やらがあって、今の雫に繋がるのですが、
直哉が雫をちゃんと認識したのは、物語の始まる数カ月前くらいなのですよね。
思ったより存外関わりが薄く、直哉のあの如何にも旧知のような接し方からはやや違和感がありました。

また、稟に心を与えられたから、直哉への想いが強いという描写は、なるほどと思いましたが、
じゃあ雫ってなんなの、稟のコピーでしかないの、代替品なのって思ってしまう自分もいて、
ここは純粋に、雫から見た直哉だけで、直哉に惚れて欲しかったかもと思ったりもします。
ただ、これは私の好みの問題だと思うので強くは言えませんね。

正直、先にも述べましたが、この√は『櫻六相図』に纏わる、
草薙親子の物語に全てを持っていかれていると思います。

これまで練習こそ続けていたものの、ずっと作品を作らずにいた直哉が、
父の意志を継いで、『櫻六相図』を描き切る。
本人は贋作と言い張るものの、その作品を見た誰もが、そんなことは思いもしない。
それは健一郎も同じ。
だから彼はそこに自身の銘を刻む。墓碑銘として。



口ではなんやかんやと言いながらも、
心のどこかでは認め合っている描写が作中にはちらほらとあって、
そしてここで全てが結実するのですよ。

今作品でも屈指の名シーンではないでしょうか。
これは間違いなく直哉が一つの壁を乗り越えた瞬間であり、
それを齎したのは、父との訣別だったというのは、ドラマがありますよね。
健一郎が『横たわる櫻』を完成させたのが、直哉の母、水菜の死があったからというのも、
実に因縁めいていて、心揺さ振られるものがありました。


IV What is mind? No matter. What is matter? Never mind.

草薙健一郎の過去回想です。
中村水菜√とも取れます。

健一郎は病床に横になりながら、昔の教え子であった美術部顧問の若田先生に、
水菜との馴れ初め、中村家とのいざこざを語ってみせる。

夏目家の屋敷は伯奇を生み出すそうと、中村の血を色濃くするために、
妾の妾をつくっていた屋敷であった。
その妾の一人である水菜に出会った瞬間から好きになってしまった健一郎は、
彼女を救うべく、中村家に立ち向かう。
祖母の夏目琴子の力を借りて、オランピアの模写を十億で売りつけるも、
水菜が交渉の際、駆け引きを乱してしまったがため、交渉が拗れ、
健一郎と水菜は駆け落ち同然で姿をくらませる。
そんな昔話を訊かせた後、地球の裏側で買ったというウイスキーを開け、
若田と一緒に祝杯をあげる。

こちらは回想なので、あまり深く考えず読んでいました。
草薙家と中村家の抗争みたいな話は出ていたと思いますが、
それにしてはそこまで大きな事件ではなく、こじんまりな感がありました。
あくまで印象ですけどね。

水菜がどんな人物で、健一郎とどうあったのかがきっちり描かれていたのは、
知りたがりの性分としては個人的に喜ばしいことでした。



H2Oのはやみに似てますよね、立ち絵とか。

それだけに、母親としての水菜も見てみたかったなという気がします。
単純に対比としても興味深く、また、マザコンを自称する直哉の前では、
どんな顔をしていたのかなって。気になりますね。



あと、幼少期の藍先生可愛すぎませんかね。
もうあからさまに狙っててあざといくらいなんですが、だが、それがいい。



V The Happy Prince and Other Tales.

夏目藍√です。

この√がVIへ続くのだから、正史と捉えるべきなんでしょうね。

直哉は圭の望む、二人で世界的芸術家になろうという夢を、
最早約束とも呼べるものを叶えるため、ムーア展に照準を当て、制作を開始する。
その過程で長山香奈との語らいや稟の才能を受け継ぐ吹との勝負を経て、
直哉はついに渾身の一作、『蝶を夢む』を完成させる。
しかしながら、圭の『向日葵』がより評価され、受賞と相成る。

だけならまだ話は簡単だったのですが、突然の交通事故により圭が死亡。
そのショックにより雫は伯奇としての力が制御できなくなり、
吸い取った絵画の才能が稟の元へ戻り、稟が大賞を受賞するという運び。

急でしたよね、これは。
まさかこのタイミングで死亡事故かよって思ってしまいましたけど、
そういうことは確かに世の中ザラにあったりするものなので、
そのことには口が挟めません。

タイトルの通り、オスカー・ワイルドの『幸福の王子』が下地になっているようです。
直哉を王子とするなら、圭はツバメで、王子の頂きまで届こうと必死になっていたら、
死んでしまったというなんとも切ない話です。

直哉も直哉で、圭が謳う「二人で世界的芸術家になろう」という夢を、
実は胸の奥底で抱えていて、圭が待っていてくれていることに甘えていた。
けれど、自身の最高傑作は圭に届かないまま、まして見せることも出来ずに終わってしまった。

彼は、洩らす。
「俺は、俺は間違っていたのか!?」と。



稟を受け止めるとき、あるいはそれ以外のときに右手を使わなければよかったのか、
はたまた、稟のことは気にせず描くことを辞めなければよかったのか。
そうすれば待たせることはしなかった、と。

これらはタラレバ話であって、どうしようもないことなんでしょうが、
確かに直哉がそのような選択を取らなければ、違った未来になっていたかもしれません。
しかしながら、そのような状況で人に手を差し伸べないような普通の人間が、
果たして櫻の芸術家として存在できるでしょうか。
因果交流の光としてあられるものでしょうか。

結局のところ、私は無理だと思うんですよね。
直哉が直哉である以上、何度ループしてやり直すことになっても、
そのときが来たら、直哉は同じように助けてしまうんじゃないかなって思うんです。
そうでなくて、何が櫻の芸術家かって思いますからね。



VI 櫻の森の下を歩む

事が終わって、十年後。
直哉は弓張学院で美術の講師をしていた。
そんなある日、『櫻達の足跡』の上からラクガキをされる。
首謀者はあの長山香奈で、彼女は芸術家集団ブルバギという団体の主宰となっていたのである。
この行為は草薙健一郎越えを果たす意味合いがあるという。
(正直これは的外れな行為に思えてならないが)
とはいえ、父の遺作を、仲間と作った掛け替えのない作品をおいそれとそのままにはしておけない。
直哉はステンドグラスに見立てたセロハンを、日光を通して映し出し、上書きするという手法で守った。
また、藍と校長の取り決め通り、直哉は翌年度から正規の採用となることになる。

大まかにはこんな感じでしょうか。
かなり省いてしまってもいますが。体感では結構短めです。
サクサク進むのも大きいかもしれません。

この√で稟は世界的芸術家として活躍しており、世界を股にかけて仕事をしているといった感じです。
世間一般からすれば、世界的名誉を若くして手にした美女であり、
人生の勝ち組のようにしか見えないことでしょう。

しかしながら、プレイヤーからすれば、彼女は少しも幸せそうには見えないのです。
Olympiaのような姿とはまるで違う。
美の神様に呪われてしまっているかのよう。

それでも彼女が表舞台に立ち続け、第一線で活躍しているのは、
作中でも触れていたように、直哉の右腕への贖罪という側面と、
圭が亡くなったことから、圭の代わりに直哉という天才を引き上げようとしているからだと思われます。

まだ才能を失う前の幼き稟は、直哉と一緒に絵を描くことをとても楽しみにしていると雫に語ったこともあり、
それがひとつの支えとなっていても不思議はないのかなと解釈しています。

にも関わらず、直哉は弓張でしがない美術講師をしているというのも、
なかなか身につまされるものがありますね。

この十年、彼が全く何もしていなかった訳でもないのでしょうが、
特段作品の発表もせず、燻っていたような印象を受けました。
『蝶を夢む』のような作品が描けたのだから、圭の死を受け容れて、
彼の望んだ高みまで登っていくっていうのが、自然かなと思ったのですがね。

話が戻ってしまいますが、この稟は、「才能の奴隷」といった言葉が似合うと感じました。
『スパイラル〜推理の絆〜4 幸福の終わり、終りの幸福』という、スパイラルというマンガの小説版(その4巻)を、
私は中学生の頃から愛読していたのですが、そこにあった「才能の奴隷」という概念が合うかなぁと。

大きな舞台があって、その舞台は自分にしか務まらないとしたら、その者はどんな気持ちになるだろうか。
才能の使い道が選べない、嫌でもその舞台を務めなければならない、死ぬまで才能に縛られる。
それは「才能の奴隷」だ。自分の才能に人生を焼かれ続ける。何て哀れな存在だろう。

ちゃんとした引用ではないのですが(一部省きました)こういったことが作中に描かれており、
これは稟にも全部が全部でないにしろ、ところどころ当てはまるんじゃないかなと思うんですよね。

そしてそれは直哉も同じ。
あれだけの才がある以上、与えられた者はそれを全うしてみせなければならない。
才能が与えられなかった者の分まで、しっかりと。

これは才能がない側の僻みのようなものなんですが、でも、それを分かっていて尚、
翼ある者には空高く飛んでいて欲しいと思うんですよね。

『ましろのおと』という三味線を扱ったマンガでは、
凡人の音であることを受け容れるのに何年もかかったと洩らすキャラに、こんな台詞があります。

「才能ある」「天才」と謳われる奴が羨ましかったよ
だって そうだろう?
能力の奴隷になれるんだ

天才には天才の苦悩があるんでしょうが、ない者にはない者の苦悩があるんですよね。
鳥谷真琴の√でもそうだったように、届かない者には届かない世界が存在するのだと。
長山香奈が直哉にしきりに訴えていたことも思い返されますしね。
なんでまあ、天才と才能とが両想いでめでたしめでたしとはいかないのでしょうか。


他には、あの美の神様なり、直哉側の弱い神というのは、
学のない私にはいまいち理解しきれませんでした。

稟の言う美の神というのは、絶対的な、揺るぎのない強固な美そのもので、
変わらない尺度としてずっと横たわっているもの。
対して直哉の弱い神というのは、そこにあると信ずるならそこにあるもの。
夏目琴子が雫に対して心というものを説いた、あの話と同じ。
そこに心があると思うなら、そこに美があると思うなら、
そこには心があって、美がある。




というふうに私は考えたんですけど、大丈夫ですかね?
周りで『サクラノ詩』やってる人いなくてですね、まともに語らうこともできてないんですよ、これが。

そう言えば長山香奈や、VIの真琴もこんなふうに言ってましたよね。





「例外なんてあるもんですか! 私が信じたもんが正義よ! 私が信じたものなのだから、それでいいの!」
これも同義なんじゃないかなって個人的には思うんですよね。

で、触れてこなかったVIのヒロイン勢。
概ねみなさん可愛いですね。これは『サクラノ刻』が楽しみでなりません。



守りたい、この笑顔。

とりわけルリヲさんのチャラさと、川内野鈴奈の優等生感、どっちも好きです。
このコンビ、姉同士よりずっと好きなんですよね。
優美さんは正直別ゲームじゃねーかってくらいぶっ飛んだヒロインなのでね、はい。


あとは片貝さんかな。
直哉の最後の辺りもそうなんですが、彼らは今の私とかなり年齢が近いキャラクターなので、
色々と、言葉ひとつひとつが沁みてきます。








と、まあ結構書き込みましたわ。
ぶっちゃけ、プレイしてから更に日が経ってしまい、感想がちぐはぐで悔しいのですが、
取り敢えずネットに上げておきます。

そうすれば暇なときちらちら見て、ここ直そう、あそこ加筆しようとか出来そうですし。
このままPCの片隅に眠らせておくだけだと流石に書いた自分が報われない気がしますので。

てな訳で、あくまでプロトタイプだと思って頂けたら幸いです。
近い内、恐らく修正します。

ではでは。
| soemon | 02:06 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う- 感想


サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う- ネタバレなし感想


*ネタバレ有りの感想はコチラです*







前書き(どうでもいいことなので読み飛ばし推奨)

プレイを始めて二ヶ月が経ちました。
ようやく感想を書き始めますが、ここまで至るにはそれはもう長い道程が。
というのは冗談で、単純に二周してたからです。

一周目が終わるまで軽く40〜50時間はプレイしていたと思うのですが、
そうなると前半の細かいところなんかは結構忘れていたりするんですよね。
そうでなくとも、何が伏線だったのかおさらいしておかないと、
いい加減で説得力に欠ける感想になってしまう危惧もあったため、
改めてやり直すことは必須と感じました。

一周目のときにちゃんとスクリーンショット撮りながらやっていれば、
ここまで苦労はしなかったのですが、それだと作品に浸れませんしね。



事前情報と購入動機
(どうでもいいことなので読み飛ばし推奨)

私が『サクラノ詩』の名を初めて目にしたのは忘れもしません、
今は亡きパソコンパラダイス(パソパラ)を立ち読みしていたときです。
橋本タカシさんが表紙を描かれてた頃と記憶しております(2005年)。
(話が脱線しますが、この頃の橋本タカシさんの画って今でも通用しますよね)

絵は基4%さんのものだったような覚えが。
タイトルに相応しい淡い絵柄が妙に印象深く、興味を惹かれ、
いつかプレイしたいと思いました。

企画自体は2004年始動とのことでしたが私が知ったのはそのときです。
まだ高校生の時分でした。
あれから10年です。
私もオッサンになっちまいましたよこんちくしょう。

そんな『サクラノ詩』ですから、皆様ご存知のとおり、
界隈ではそりゃあもうネタにされていたものです。
延期四天王なんて目じゃないですからね。
とはいえ、はるはろ!とかおま天とかを挙げられると弱りますが……。

ですから本当に出るらしいと知ったとき、
買わなければならない、といった使命感のようなものを抱き、即ソフマップで予約しました。

勿論、それだけで購入に踏み切った訳ではないのです。
『サクラノ詩』が中々世に出てこなかった最中、同メーカーブランドから『H2O』というエロゲが出ました。

惹かれた絵柄と塗りがそこにはあって、ついOHPにあったOPを見たところ、
これがとてもとてもよかった。
特に歌が最高でした。

何を隠そうこれがピクセルビーさんを知る切っ掛けでして、
それはもうアホみたいに繰り返し繰り返しOPを聴いて聴いて聴きまくったものです。

当時、個人的に同人音楽にすごく入れ込んでいたこともあり、
Promise以降のCDは全て手に入れているはずです。あとPaint。

で、予約特典だかでこの曲のCDも付くよって話だったもんで、『H2O』を買いました。
そしたらshort.verでやんの。
泣いた。

でも、でも。
ゲームとして『H2O』はすごく面白かったんですよね。
確かサウンドノベル形式で、読ませる話で。

強いて不満を挙げるなら幼少期との立ち絵の差異が無さ過ぎたことでしょうか。
あと、割と短めだったのが若干残念でした。
その分、よく纏まっていたとも言えますが。

また、だからこそ『√after and another』出たのかもしれませんけど、
あの頃はお金がなくて、欲しくても買えず、結局今日まで未プレイ。
そんな枕歴の私です。

つまり『H2O』しか経験値がないのですが、
それでも思い出深いブランドであり、購入に至るには十分でした。



ストーリー概要

世界的な画家として名を馳せた、父、草薙健一郎が亡くなり、
主人公である草薙直哉は、親友の夏目圭の家にご厄介になる。
そのことを発端に、直哉の周囲はより賑やかに、色付いていくこととなる――


……みたいな(長々と書くと説明にしかならんしなぁ)。
詳しくは公式ページを読みましょう!



シナリオの感想

すごくよかったですね!
なんと言いましょうか魅せ方を知っている、心得ている、という印象です。

物語に求められるものは起伏だと、自分なんかは常々思っているのですが、
(それは、心情とも言えるし、ストーリーにも言える)
この作品は、その起伏を巧みに作り出すことで、ここぞという最高潮の場面を描き出し、
とても熱いものに仕上げてくれる、そんな職人的な面白さを感じました。

詳細はネタバレありのほうで書こうかなと思います。



システム面

特に問題なし。


音楽面

いいですね。
全体的にいい感じです。
「舞い上がる因果交流」「花弁となり 世界は大いに歌う」「この櫻ノ詩の下(OPのアレンジ)」
この辺りが上手くハマってくる場面には弱かったですね。



ボイス面

配役もいい感じ。
特に鳥谷真琴と吹の声優さんの演技は光って聴こえましたかね。
夏目琴子も年季入ってる感じですごくいいと思いましたが、
沢野るいさんってググっても出ててこないんですがどなたなんですかね?


男性陣も良好。オッサン枠の健一郎もフリードマンも恰好えがった。

だからこそ、私は直哉にもボイスがあるべきだと思いましたね。
最近のエロゲは全くプレイしていないので(折角買った『ランス03』と『ぼくの一人戦争』積んだまま)、
現在の主流といったものを把握しきれていないのですが、
出来うるなら主人公にもボイスがあって然るべきだと思うんですよ。

アニメやドラマCDにおいて、主人公に声がないなんてことはまずありえないわけですよ。
でないと、存在していないことになってしまうから。

エロゲにおいてはそこまでの重要性はないのでしょうけれど、
だとしても、主要メンバーに声がある最中、主人公だけ文章というのは、
有体に言って、「浮く」んですよね。

違和感の塊でしかない。
いるんだかいないんだか曖昧になる。

予算的なものなのか、主人公はプレイヤーの代役だから不要だと考えられたのか、
そこのところは想像する他ないのですが、
直哉という主軸となるキャラクターに立ち絵まで与えておいて、
声がないというのは、自分にはしっくりこなかったんですよね。
合わなければオフにできるようしとけばいいのですし。

その点に関してはWHITE ALBUM2のようにして欲しかったなぁなんて思いがありました。
(他メーカーの他作品で申し訳ないのですが、ぱっと思いつくのがこれでした、ご了承ください)



総括

胸を張ってオススメできます。
面白いです。やりましょう。


……ただ、出だしは正直ものすごくつまらなくて、買ったことを後悔しかけた程でした。
スロースターター気味なので、どうにか最初は堪えてプレイして欲しいですね。

あと、先にも書きましたが、通しで40〜50時間かかったくらいには長いです。
私は本読むの遅いほうなので、早い方はもちっと短いかもしれませんが、
それでも結構な大作だと思いますので、腰を据えてプレイできる方でないとしんどいかもです。


点数を付けるとするなら、
90点辺りでしょうか。

続編の『サクラノ刻』とやらが出る予定だそうなので、
これ単体だとまだ難しいところもあるようにも思いますが、
概ね満足な出来でした。

10年越しだとかネタにしてるだけで終わらせないで、
プレイして頂きたい作品だと思います。


てな感じですかね。
個別√なんかの感想は追ってちまちま書いていく予定ですので、
宜しければお付き合い下さると嬉しいです。

ではでは。
| soemon | 23:14 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
マンガやアニメやラノベでよく目にするシチュエーション。

タイトル通りなのですが、なんとなく、
こういうシチュってよくあるよなーと思っていて、
でもそんなどうでもいいことをツイッターで呟くのもなと思い直して、
じゃあ久々にブログにでも吐き出すかなと考えた次第です。

思いついた順でテキトーに並べていきます。
たぶんもっと色々あるんでしょうが、まあ、
思いついてすぐ書けたのだけ取り敢えずちょこっと並べます。



実家の母に誇張して現状報告する。

大抵冴えない感じのキャラが、実家のお母さんなんかに、
偉くなったとか見栄を張った感じで手紙なりで報告していたのだけど、
急遽、こちらに訪れることになって、主人公らに話を合わせて演技してもらう流れに。
結局、お母さんは嘘だということに感付いていて、
お芝居に付き合ってくれた彼らを指して、いい友人を持ったねみたいなコメントを残し、
ハートウォーミングな具合で締める。


わらしべ長者的な話。

そのままなのだけど、わらしべ長者のパロディで構成される話。
小さな発端から物々交換が始まり、段々と大きな取引に発展していくのだが、
最後は振り出しに戻るか、ささやかな報酬だけが残る話が多い気がする。


転校生的話。

これもそのまま。おれがあいつであいつがおれでってやつをパロる。
多くは何らかの原因で主人公とヒロインの心が入れ替わり、
ラブコメを散々披露しながらも原因を突き止め、
同じ手法を取ることで元に戻ることが多い印象。


記憶喪失により人格が変化する話。

ヒロイン辺りが何らかの強いショックを受け、記憶喪失になり、
ここはどこ? 私は誰? みたいになる。
よくあるパターンだと勝気なヒロインがお淑やかなお嬢様のようになり、
呼び捨てから○○くんとかになったりして、主人公はどぎまぎさせられる。
けれど結局は、こんなのアイツじゃないみたいな流れになって、
あれやこれやで元に戻して、やっぱりこれがしっくりくるなみたいな話で終わる。


お酒による記憶喪失。

普段大人しめのキャラが何らかの拍子にアルコールを摂取し(お菓子に微量が含まれてるパターン有)、
人格が激変し、横暴の限りを尽くす。
周囲は多大な迷惑を被るのだが、本人は酷い頭痛に悩まされるか、
ケロッとした様子で翌朝を迎える。どちらにせよ全く覚えていなかったりする。
二度とこいつに酒は呑ませない、絶対にだ! までがワンセット。


女装。

女子高に潜入するとか、それっぽい状況が発生し、
主人公なんかが女装を強要される。
これまで特段二枚目という表現をされてこなかったのに、
何故か存外似合って美少女っぽくなることが多い。
しかも敵側にリアル女子と勘違いされ惚れられたりもする。


夜の校舎に忍び込む。

お化けが出た噂とかそんなんで、夜の校舎に忍び込むことになる。
手軽に非日常感が出しやすいから好まれるのではないかと勝手に思っている。
強気ヒロインが実はお化けとかそういうの駄目で、主人公の腕にしがみつくみたいなことは多々ある。
オチは大抵しょぼくて、なーんだみたいな結末だったりする。


商店街のくじ引きで旅行が当たる。

くじ引きとかビンゴ大会の商品とかで旅行券をゲットし、旅行に行くことになる。
金銭的余裕が少なかったりする学生らを旅行に向かわせるには手っ取り早い手法である。
あるいは超お金持ちの友人の別荘というパターンもある。


赤点補習。

赤点補習のため夏休みが潰れるとか潰れないとか。
合宿に行けるとか合宿にいけないとか。
そうならないためにお家でお勉強会になったりとか結構幅があるかも。


もっとあるよなーたぶん。
まあいいか……。


 
| soemon | 17:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
冬コミについて
12/28(日) ぬ-09b「仲江庭」

新刊はありません。
ごめんなさい。


頒布物は文学フリマと同じです。
仕事が忙しすぎて燃え尽きました。
子供の頃はこの時期が大好きだったはずなのに。
年末なんて……年末なんて!

明日も仕事があってそれが終わったら帰省して、次の日コミケという無茶な感じです。
ともかく荷造りしますかね。
| soemon | 21:03 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
11/24(祝)第19回文学フリマ 参加情報

お久しぶりです。
文学フリマに参加する運びとなりましたので、更新致します。

第十九回 文学フリマ
11/24(祝) 一階 Eホール C-22「仲江庭」





新刊『この道を分かつもの』 100円

【仕様】
文庫本サイズ カラー表紙ペーパーバック(36ページ)
表題作『この道を分かつもの』のみ収録。

【あらすじ】
幼馴染四人組の内、二人が最近妙に一緒にいる。
――そうだ、尾行、しよう。
青春尾行系ラブコメの決定版!!


既刊
『棘を抜いていく』 300円
『風にそよぐ』   500円


詳細はコチラ。



ってな感じです。
無事、新刊が出ます。

今回のコンセプトは「一冊100円設定で、少しでも多くの方にお手に取って頂く」です。
やはり折角作るのですから、読んでもらいたいのが心情でして、
なるべくお値段的なハードルが低くなるように心掛けました。

内容も、ライトな感じであっさり読める短編になっているんじゃないかと思います。
珍しく会話文主体の作品に挑戦してみたのですが、これが中々に難しく、
かなり頭を抱えてしまったのですが、最終的にはちゃんと入稿できました。よかったー。


文学フリマ自体は二年振りの参加となります。
コミケに比べると敷居がかなり低いと思いますので(人の数とか気温とか)、
是非是非足を運んで頂いて、あわよくば下名の本をお手に取ってもらえたらと存じます。

素敵な本がずらずらと並んでおりますので、
ただぶらぶらするだけでも結構楽しいと思いますしね。
文学フリマは参加費無料ですので、宜しくお願いします。
(最寄りのモノレールで交通費かかるのが若干ネックだったりもしますが)


次回イベント参加は冬コミになります。
一日目 ぬ-09b「仲江庭」です。
新刊は出せなさそうな気配濃厚ですが、なんとかならないか頑張ってみます。

最後に自作したポスターの画像を張り付けておきます。




今回初めてポスター発注してみました。
ちゃんと綺麗に刷り上っていれば、スペースの後ろの方に垂れ下っていると思います。
実際の結果は当日現場でご覧下されば幸いです。それでは。


 
| soemon | 22:54 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
夏コミを終えて


夏コミ初日、お越し頂いた方々、
本当にありがとうございました!

また、夏コミ2日目、3日目ご参加の皆様、お疲れ様でした。
はっきり言って羨ましいです。

仕方ないので私は委託の同人音楽を通販で買うとします。


当日は国際展示場駅に友人と待ち合わせしていたのですが、
その時刻が7時で、実家で起きたのが6時過ぎ。
ああこれ完全に遅刻だわ……と詰みましたね。


即準備して家を出て、最寄り駅から謝罪メールを一斉送信。
結局合流できたのは7:40くらいでしたかね、本当にごめんなさい。


そしてサークル入場、スペース到着、
出来上がった本とのご対面。




おーいい感じじゃないですか!
形になるとありがたみがありますね、なんか。

カバー下の囲っている模様は私のペンネームのアルファベットを用いて作られています。




デザイナーさんの手腕に恐れ入りますね。
ありがたやー。


んで、スペースをそれとなく盛り付けた画像が↓です。
 



ロフトでたまたま見かけた黒板が使えそうだったので買ってみました。
チョークが粉々に折れまくってまともに書き込めなかったのは反省点ですね。
字が汚い……。

向かって右側は友人の委託本です。
そっちの方が売れ行きよかったです。
あびゃー。

ですが、数える程でしかないにしろ、恐らく面識のない方々が、
私の本を手に取って下さった事実は、とても嬉しかったです。


また、恋ちーさんにもお越し頂きました。
実際にお会いしたのは過去に一度だけなのですが(その節はご挨拶くらいしかできなかった)、
ネット上ではかなり前からちょこちょこお付き合いのある御方で、不思議な繋がりを感じています。

今回はお話色々と出来て嬉しかったですね。
お奨めなさってる音楽とか、普段かなり参考にさせてもらっているので。
今思えばラブライブ!楽曲を聴くようになった切っ掛けは恋ちーさんでした。
これからも、イベントなんかを通してお会いできたらいいなって思います。


あとは、友人のイトー氏が、集英社の方からお声をかけてもらったりしてました。
その時に写真もぱちりと撮って頂いて、こんな感じでご紹介まで!
私まで映ってます。うふふ。


帰り道、友人と新宿のお好み焼き屋さんでご飯食べてから帰宅。
即帰り支度を整え、その日の内に東京駅から仙台へ。

翌日は朝から両親と一緒に墓参り。
そんでようやく自分の家に帰ってきて寝て明けての今日です。


お盆休み最終日なのに、妙に体調が優れなく、
また天気もよくないので家から出ずに、何をするでもなくだらだらしてました。


明日から仕事とかなにそれ?
はあああああああああああああああああああああ。

みたいな感じです。


何はともあれ、お手に取って頂いた方々、重ね重ねありがとうございました。

多々至らない点の見られる拙作ではございますが、
折角お買上げ頂いたのですから、本棚の肥やしにするのではなくですね、
是非とも暇潰しがてらページを捲っていって欲しいなと思います。

感想は巻末のメールアドレスでもついったーでも、
勿論このブログでも、どこでも受け付けておりますので、
もし差し支えなけば一言でも送って下さると泣いて喜びます、真面目に。


次回のイベント参加は文学フリマを予定しております。

委託予定はないので(そんな部数はない!)、
興味が微かにでもおありでしたら、是非足を運んで頂きたく存じます。
流石に新刊出す余裕はなさそうですが、なんかできそうだったら考えます、ええ。


また、最後に、今回お手伝い頂いた友人には心より感謝申し上げます。
何卒、今後ともどうぞ宜しくお願いしますね。


それでは。

| soemon | 16:28 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
夏コミ前日なので
夏コミ前日なので、特に理由もないんですが、
暇潰しも兼ねてつらつら書きたいなと思います。

私は今、首都におります。
仙台から遠路遥遥まいりまして、実家に帰ってきたのが一昨日前のこと。

両親もまた本人らの実家に帰省して家にはおらず、
弟はバイトってんで、また友人とも都合が合わず、今日はアホみたいにゴロゴロしてました。
電気外祭りで働いてる友人もいたんですが、雨降ってるから即諦めました(我ながら唾棄すべきクズ!)。

午前中はコミケに備えてあれこれ買い出しに行ってたんですけどね。
本当ですよ。


さて、前置きはこれくらいに致しまして、
コミケの話でもしましょうか。



来る明日、8月15日、こんな感じの内容でサークル参加します!


普段はクモノスタジオという仲間内でのサークルで、
コミケや文学フリマに参加させて頂いておりました。


しかしながら、結成当初、メンバーの多くは学生という自由気ままな身分だったものの、
今や、身を粉にして働く社会人達でして、
なかなか連携も立ち行かず、自然消滅的な休止状態に陥りました。

勿論解散した訳ではないので、機会があればまた本を作るのでしょうが、
どうにも腰が重くなってしまった感は否めず、
今回は私一人のサークル活動と相成った次第でございます。


ただ、まさか実際に受かってしまうとは思っていなかったので、
当選には驚いてしまいましたけども。
外れても、文学フリマで本出せばいいかなーぐらいでしたからね、正直な話。

とはいえ、受かってしまった以上は、
二年前に出した既刊一種のみというお恥ずかしい事態は避けたいところ。


仕事に追われ〆切に追われ、なかなかにスリリングな日々を過ごしながらも、
どうにかこうにか新刊をこさえることができました。
よかった。


出来は、推して知るべしって感じなんですが、
一応かなり真面目に作りましたので、是非お手にとって欲しいです。


夏コミはお世辞にもいい環境とは言い難く、暑くて人混みもヤバくて、
はっきり言っておすすめしかねるのですが、
だからこそ感じられる想い、熱気みたいなものもまたあるはずで。

色々と見て回るのも結構面白いと思うので、是非会場へ足を運んでですね、
そんでついでに私のサークルにも来てもらえたら嬉しいです。

よろしくお願いします!!



ってな訳で、明日は朝早いので、準備をさっさと終えて、
今日は早く寝たいと思います。それでは。



 
| soemon | 19:37 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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