ハクソ―・リッジを観ました。
会社の先輩に勧められたので。
折角観たので、忘れないうちに感想を残しておこうと思い立ち、
久々にブログを更新しております。
ご無沙汰でお恥ずかしい限りですが、
常々何かしら書きたいとは思っているんですよ、本当に。
予告編を見ていただければ、
大体の内容は察せられると思います。
ちなみに私はどんな内容か殆ど理解しないまま、
Amazon Prime Video での視聴に入りました。
感想としては、非日常過ぎて、実感がわかず、
絵空事のような、雲を掴むようなお話に見えました。
これは実話なのだそうです。
銃を持たない衛生兵が、多くの兵士を救ったお話。
その精神の尊さ、崇高さを認めないわけにはいかないのですが、
あまりに価値観が周囲と合っておらず、
それを貫き通せるだけの理由が、
あの映画の中では描き切れていなかったのではないかと感じました。
現代を生きる私ですら、
相手が銃を構えるのであれば、こちらも銃を手に取らなければならないと考えます。
まして戦時中です。
どれだけ異端で、後ろ指をさされたのかなんて、想像に難くないでしょう。
それでも折れなかった信念の強さの根拠が、どうも不足していたように思います。
ここがより克明に鮮明に描き切っていたなら、
私はこの作品に深く没入し、手放しで褒め称えることができたのかなと思う次第です。
戦争関連の映画はどこまでいっても、
「戦争はよくないよね、悲惨だよね、醜いよね」以外の感想が出にくく、
素直に楽しんだりできないので、不得意なジャンルです。
難しいことはわかりませんが、
実際に手を出してしまった時点で、
必ず不幸はつきまとうものなのでしょう。
理想論と言いますか、最善なのは、
「そもそも手を出させない」ことと聞いたことがあります。
そんなことしたらかえって損だよって状況を作り上げることとか、あれやこれや。
それが各国、核を持つことだったりするなんてのは、
なかなかに皮肉な話です。
横道に逸れてしまいました。
他に感想を付け加えるとすれば、映像の壮大さ、迫力は凄かったですね。
本当にこんなに激しい銃撃戦だったのかは知りえないのですが、
こんなの絶対に耐えられないし、ただただ虚しく悲しくなります。
これが数十年前まで当たり前のように横たわっていた世界だと思うと、
とても不思議で、やはり現実感が色褪せていってしまう。
ただ、これまでの歴史を振り返ってみれば、
現代こそが異端なのだと思いますし、これがいつまでも続くのかさえ、よくわかりません。
願わくば一日も長く平和でありつづけて欲しいと思いながらも、
この後、風呂上がりに食べるようとっておいた、
いいとこのどら焼きを楽しみにして筆をおかせてもらいます。
レディ・プレイヤー1 感想
前回は記事内で目次を設定したりと気合が入っていましたが、
今回はそこまで長くするつもりはないのでシンプルに進めていきたいと思います。
観るに至った経緯。
先週色々あって上京したんですよ。
kainatsuさんの音の絵ってものを観賞したり、会社の人と集まったり。
そこで会社の後輩くんに、
「『レディ・プレイヤー1』観ました?」って訊かれて観ていないと答えると、
観た方がいいと、前知識がなくても楽しめると説明され、
そこまで言うなら観てみますかねという気持ちになったのが先週の日曜日のことでした。
そもそも私はそんなに映画を観るほうの人間ではなく、
『この世界の片隅に』を公開日に観に行って、その後もう一回観に行ったきりですし。
(その前が『君の名は。』と『シン・ゴジラ』吐き気がするほど分かりやすい人間ですね、私)
そんでこの前の金曜日、思いの外早く仕事が終わったので、
映画館でも寄るかと思い立ち、渋滞のせいであわや遅刻かというところで滑り込みセーフ、
スーツ姿でクレミア(コーン部分がラングドシャになってるお高めソフトクリーム)片手に観賞しました。
……え、嘘でしょ。
冗談キツイわ……おい、これ、めちゃくちゃ面白いじゃねーか!!
観終えてすぐに会社の後輩に感謝の言葉をLINEで送りつけたほどですよ。
これは確かに、面白いし、人に薦めたくなるし、
久し振りに映画の感想書くかーという気になってしまいますね。
簡単なあらすじ
時は2045年。世はまさにVR(バーチャルリアリティ)時代。
VR世界の<オアシス>にログインしてしまえば、アバターは自由自在。
どんなものにだってなれる、素敵な世界。
そんな世界を作り出したジェームズ・ハリデーはこんな遺言を残した。
「オアシスに隠された3つの謎を真っ先に解いた人物に、
全財産の56兆円とオアシスの運営権を託す」
世界が湧いた。
莫大な遺産をめぐって、壮絶な争奪戦が始まった。
そんな戦いに身を投じる一人の若者、ウェイドがこの映画の主人公。
はたして彼は、ジェームズ・ハリデーの後継者となれるのか!?
みたいな感じですよ。たぶん。
ちなみに私はこんなあらすじすら知らず、
着の身着のまま気の向くままに赴いたので、冒頭に2045年とテロップが出たとき、
(そんな話なのん……知らんかった……)
ってなりました。
観終えての感想。
観終えて真っ先に浮かんだ言葉は、「卑怯」でした。
「ずるい」に置き換えてもいい。
だって、こんなの、
面白くないわけないじゃん!?
圧倒的物量とスピード。
こっちがその意図を汲み取ろうとするときには次の弾が放たれていて、
矢継ぎ早でこれでもかこれでもかとネタをぶっ込んでくる。
こちらはただただ口を開けてボディブローを打たれ続けるしかない。
面白いと思ったものを全部詰め込んで全部載せで山盛りにして、
それを眼前にドンと突き出されて、
どうだ、面白いだろう?
と言われているように感じました。
私は悔しさを滲ませた表情をしつつも、黙って頷くのでした。
というか最早お手上げばんざーい。死ぬまでハッピー。
アヘアへダブルピースをキメちゃいます。
冗談はこれくらいにするとしましても、
問答無用で、理屈抜きで、頭空っぽにして、楽しめます。
『レディ・プレイヤー1』は、楽しませることに特化した、
極上のエンタメに仕上がっており、
改めてスピルバーグ氏は、生粋のエンターテイナーだなと感服仕り候。
80年代のネタがてんこ盛り過ぎで、
わからないネタやギミックが死ぬほどあるんですが、
わからなくても十分面白いので、
わかると余計面白いくらいの気持ちでいたらいいのかなーと思います。
なので未観賞のそこのあなた。
是非劇場で観てみてくださいね。
そんで私と意見交換しましょう。
是非是非。
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こっからはネタバレ有りの感想を書きますので、
未観賞の方々はお戻りください。
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この作品、めちゃんこ面白いのは言うまでもないのですが、
全体的に粗もある気がします。
例えば最初のコンテストのカーレース。
映像の迫力は言うまでもないですし、
キングコングや他にもお馴染のキャラや車が出てきたりと盛りだくさんですが、
攻略法には疑問が残ります。
あのコンテストを発見してから何年かは忘れてしまいましたが、
これまでの5年間で誰も逆走を試みていないというのは不思議です。
どんなマイナーなスマホゲーであっても、ランキング上位陣はアホみたいにやり込んでいたりして、
とてもじゃないけど生半可な覚悟では太刀打ちできなかったりします。
まして全世界の、ほぼすべての人間がログインするVR世界であり、
その内の多くの人が挑む謎なのですから、あらゆるアプローチを試みていると考えるのが自然です。
バグや隠しコマンド、隠しマップ、意味もなく壁に当たり続けたりする人物がいてもおかしくないでしょう。
逆走だって然り、です。
そこに隠された意味やヒントに気付けなくても、
逆走するだけなら誰かしらやっていそうなものです。
なのに、主人公のジェイドが初っていうのは、どうなのかなーとか。
あとは、やはり如何にアルテミスに惚れ込んでいるとはいえ、
名前をあっさり明かす辺りは不用心過ぎますね。
プライベートチャットルームで(基本的に他者には聞かれないような状況下で)名前を明かしたものの、
敵組織が違法な手段で傍受していて個人が特定される、辺りがよかったのではないかなと。
そのくらいの落としどころのほうが、敵側の脅威度が伝わってくるし、
主人公がそこまで間抜けっぽくならない気がします。
他にも、現実世界でのアルテミスやエイチらが存外近くにいて助けてくれたり、
アルテミスがリアルでも文句なしの美人さんだったり、
ご都合主義っぽく見えてしまうことはぶっちゃけ結構あるんですよ。
でもね、ここで仲間全員がネカマだったりその逆だったり、
実はスパイで敵側の組織の一員で、ここぞというときに裏切ったりされたら、
絶対に2時間ちょっとじゃ収まらないし、それだけで別のお話作れちゃうでしょ。
この映画はそういう細かいところを敢えてスルーして、
そんな些細なことはどうでもいい、
これでいいのだ!と振り切って、全力で駆け抜けているからこそ、
とてつもないパワーを有していて、溢れんばかりの魅力に満ち満ちているのです。
少なくとも私はそう思います。
話の流れ的にはジェイドが謎を解ききって、幸せを手にして、大団円で終わるのだろうと、
結構早い段階で予想がつきます。
そういう王道な造りになっています。
それでもちゃんとハラハラドキドキできるし、
ワクワクするし、次は何が飛び出すんだろうと期待して、
きちんと期待以上の形で返ってくる。
素晴らしい。
エンタメの映画として、これほどのものはそうそうないんじゃないでしょうか。
と思うのは、私の映画遍歴が貧弱だからなのかもしれません。
そうじゃないのかもしれません。
どうであれ、楽しくて面白くてあっという間の2時間ちょっとでした。
観てよかったと思えました。
それでいいじゃありませんか。
おまけ要素。
次の日に原作(小説)の文庫本(翻訳上下巻)を購読したのでその感想もちょびっとだけ。
原作をこれから読むつもりの方は、ネタバレとなりますので避けた方が無難かと存じます。
原作は主人公の描写が殊更に多いですね。
それに映画には見られなかった場面が多々あります。
大きな違いは、3つのコンテストの内容、その進行状況、ダイトウの死でしょうか。
原作のジェイドは結構自信家で自惚れがあって、嫌なヤツ感が若干あります。
知識をひけらかして鼻につくあの感じ。
結果を出しているから、わからんでもないのだけれど。
コンテストの内容は原作の方が納得できるだけの難解さと駆け引きが存在していたものの、
じゃあこれを映像化して面白いかと言われれば、そりゃもう地味で、
全然動きがなく、退屈になってしまうことでしょう。
他にも最終局面では皆バラバラの地にいる中、オグデン・モローの手により集結し、
安全な場所に移動してから決戦に臨むというのは違和感なく読めましたし、
25セント硬貨の取得の仕方も、原作のほうが自然でした。
と言いますか、尺が違い過ぎるだけあって、
原作のほうがずっと緻密に練り上げられており、説得力がありました。
それは文章だからなのだと考えます。
言葉だけで虚構の世界を描き出すのだから、いい加減な言葉では支えられず、耐えきれない。
それだけの言葉を積んで、組んで、説得力を紡いで、読者を納得させる必要があるのです。
そしてこの原作は、それを成しえていると思いました。
SFに触れ慣れていない私にとっては、ですが。
しかしながら、映画は映画で、
この原作からあの映像を作り出したことは、驚嘆に値すると思います。
オアシスというVRの夢のような世界を、あれだけ魅力的で、
行ってみたいと思わせるように作れるんですからやはりすごい。すごいよ。
映像の説得力が尋常じゃないんです。
原作には原作の、映画には映画のよさがある。
そんなことを思いました。
てなわけで、日付が変わる頃までに感想を書けて満足しました。
明日からのお仕事に備えてそろそろ寝ます。
それでは、また。
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