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ハッピーライヴ ショウアップ! 感想

 

 

 

 

久方振りにエロゲーをプレイしました。
その前にやったエロゲがなんなのか、いつだったのかさえ、最早思い出せません。

 

発売日に秋葉原のソフマップに行くことも、
インスコする時間すら惜しいと齧りつくようにPCを睨みつけていた日々はいずこへ。

 

そんなエロゲ難民と化した私が、
今更何故このゲームをプレイするに至ったのかについては、
聞くも涙語るも涙の物語が紡がれてしまうということは特になく、
単にご縁があったからという他なく、
とにもかくにも夏季休暇期間にプレイをし、端から端までクリアいたしました。

 

本当は発売日に入手していたのですが、
そこは社会人の悲しき性。

 

言い訳がましいことは重々承知ですが、
時間、時間が……。

 

この前の休日なんてカーシェアでレンタルして、
前泊してまでゴルフコンペですよ。
30℃を優々と超える炎天下の中、
ゴルフクラブを振り回すことで折角の休日が終わるとか虚しくなりません?

 

……失敬、つい、本音が。

そんな艱難辛苦を乗り越えて辿り着いた長期休暇。
誰に邪魔されることもなく心置きなくプレイできる環境を手にし、
ようやくプレイするところまで漕ぎつけ、二日がかりでクリアしたのです。
その軌跡を、きちんと残しておきたいと思うのはごくごく自然な感情ではないだろうか(反語)。

てなわけでグダグダな前置きはさておきまして、
感想をしたためていきたいと思います。


ストーリーとしては、大きくざっくり2部構成となっております。。
前半は大道芸大会(ライヴ)に参加するための仲間集めと練習、そして本番。
後半は大会で好成績を収めた結果、本大会に召集されることとなり、
寝台列車で会場へ向かい、本大会に臨むまでのお話です。

 

前半部は、共通√となっており、後半部は個別√です。
それぞれの√について触れていきたいと思います。

 

 

 


【共通√】

 

この手の美少女ゲームではお馴染みのボーイミーツガールです。

 

主人公は才能ある魔法使いだったものの、
過去に色々とあって、その道へ進むのを諦めた青年でした。

しかしながら、とある出会いから、ある一人の少女に魔法を教えることになり、
少しずつ何かを取り戻していくお話といったところです。

 

テキストのテンポはよく、読み手への配慮を感じました。
平易な文体で読みやすく、とくに違和感もなくとても自然です。
少しでも引っかかってしまうと世界観に溶け込めなくなってしまうので、
やはり重要なポイントだと思います。

 

ストーリーとしても、
みんなで一丸となってひとつのことを成し遂げるというのは、
王道でありつつも、ちゃんと面白かったと思います。

 

ただ、気にかかるところがなかったと言えば、嘘になるため、
その点については総評で触れたいと思います。


次に各√というか各キャラについてですかね。
クリアした順でいきます。


ここから下はネタバレになるので、
そういうの嫌な方は退避してくださいね。
自己責任でお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ルー√】

 

 

 

 

天真爛漫だけれどもどこかズレたところもある、
若干舌足らずな喋り方をする女の子。

 

↓の動画をクリックすると声が聴けますよ。

 

 

 

この、はっきり聞こえるのに、
若干舌足らず感の残る喋り方できる声優さんすごくないですか?

SUGOI!

 

シナリオとしては、恐らくは軽めの発達障害的側面と、
孤児であったことからの、本当の家族ではないという負い目などの問題が、
寝台列車の中で立ち上がってきます。

 

自身に自信がないのは仕方ない生い立ちなのかなとは思うのですが、
あまりに塞ぎがちというか、大会参加を誘ったときのように、
もっと深く考えず頼れる形でもよかったのではないかと思います。

 

全体的に重い空気が横たわり、楽しくないですし、
その空気の中、7泊8日の大半を過ごすのは、
周りにとってもいい迷惑のような気がするんですよね。

家族との問題もあまり解消しないまま不完全燃焼な形で終わってしまったのが残念です。

 

 

 


【ペチカ√】

 

 

ちびっこい演劇部の先輩。
なんだかんだ面倒見がいい先輩キャラは嫌いじゃないんですが、
なんでこんな口が悪い喋り方なのかよくわかりません。
自分の中では女子高生の無駄づかいのロリが頭に浮かびました。

 

 

個別√エレナさんとの確執を解消するお話。
些細なことですれ違って仲違いってのは現実でもよくあることではあるのですが、
そんなに仲がよかったなら、もっと話し合えたと思いますし、
ここまで拗れることってあるのかなと思いました。

 

お互いがお互いを思い合っているんだから、
そうそう悪くはならないと思ってしまうのですがね。

 

 

守りたい、この笑顔。

 

また、服飾関係のことが妙に手馴れていて、
やりがい的なものを見つかって、そっちの道に歩むことでこの√は終わりを迎えます。

共通√でもそうだったんですが、一回の演劇部員が仕上げられる衣装のレベルを超えていて、
そこに対する説明が薄かったので、こうなることが早い段階で読めていても、納得はいかなかったです。

キャラはいいんですけどね、キャラは。

 

 

 

 

【クラリス√】

 

 

一流のバレリーナになるべくストイックに研鑽を積み続ける10年に一人の逸材だが、
男性恐怖症のため、男性コーチと上手く付き合えておらず、不調といったキャラ。

 

主人公とやりとりしていく中で、男性恐怖症が薄れていき、惹かれていく。
他の子が好きなんじゃないかとやきもち焼いたり、うわの空で演技して失敗してしまったり。

 

彼女が作中で恋愛的要素を一番担ってくれていたかもしれません。
銀髪スキーに刺さるキャラデザだと思います。

なんのかんので支え合ってめでたしめでたしです。

 

 

 

 

 


【カーレンティア√】

 

 

 

世界でいちばんNGな恋 ネタバレあり感想でも述べていますが、
私は金髪お嬢キャラに滅茶苦茶弱いんだよ。

 

それだけでも致命傷なのに、声が澤田なつさんだよ。

サクラノ詩の 夏目 藍 先生最高でした。

 

 


無理無理無理ゲームセットです。
コールド負けです。

 

 

 

 

澤田なつさんの台詞の理解度が凄まじくて、驚きます。
台詞の字面だけでなぞっているだけでは絶対に出てこない声が、
シーンとキャラの絵にはぴたりと合わさるんですよ。


こればかりはプレイしていただかないと伝わらないと思いますが、
プレイした方は「わかる……」っていってくださるんじゃないでしょうか。

 

この作品、ボイス面に関しては文句のつけようがないのですが、
その中でもダントツで素晴らしいのが、カーレンティアですね。

満点花丸です。

 

シナリオに関しては、名家におけるしがらみだとか、
そういうものが立ちはだかります。


ただ、基本的には会話が主体で、最終的にはカーレンティアさんの才能で黙らせるって感じなので、
折角の山場がそれでいいのかな、とは思ってしまう。

 

 

そもそも共通√で、

主人公はカ―レンティアさんの気持ちを裏切ってしまう一幕があり、
なんのかんので仲直りしますけど、

カ―レンティアさんの根源に踏み込んで地雷を爆発させてしまった手前、
本来ああもすんなりわだかまりがなくなるとは考えにくく、
まして恋仲になるのかが疑問です。
カ―レンティアさんが惚れる要素が薄い気がしますね。

 

 

 


【ソフィア√】

 

 

メインヒロイン扱いと言っていいのでしょう。
他のヒロインより個別√の尺も長く、えっちなシーンが他キャラより多く優遇されています。

 

過去は引きこもりだったと明かされます。

変わるきっかけを与えてくれた魔法も、主人公も大切にしたいけれど、
魔法の道に歩むことは、主人公を魔法使いの世界に引き戻すことに繋がりかねず、
何のために頑張っていたのかがわからなくなり、引きこもりを再発。

 

それでも何のために頑張るのか、
どうして魔法使いになるのか。

その命題と向き合って、彼女は歩み始める、みたいな終わり方。

 

引きこもりの描写、

鬱っぽい感じは違和感なく描写されていたと思います。

 

ただ、個人的には「自分にはなんにもない」って思う人の親が、
パン屋で自営業してるってのはあんまりしっくりこなかったです。

 

サラリーマン家庭で育ったほうが、
そういう気持ちに説得力が出るんじゃないかと。

 

正に私がそういう家庭で育ったから、

そう思うだけなのかもしれませんが。

 

パン屋自体に不満はないみたいですし、

お手伝いにもそれなりにしているようで、
それでなんにもないってのはどうなんでしょうね。

 

 

 

 

【ミヤビ√】

 

 

おまけ隠し要素ですね。
語れることは殆どないのですが、
ラーシャの言葉を話すときは口調のガラが滅茶苦茶悪くなるのは、
意表をつかれましたし、面白かったです。

 

 

面白かったし可愛かったんですけど、
ただ、最後ぐらいはまともに話せるようにしてあげて欲しかったですね。

 

また、折角の「和」なキャラなので、
もっと大和言葉というか、古めかしい言葉を使って欲しかったですね。

 

 

これは私の好みでしかないのですが、
「口づけ」ではなく「接吻」とか、
「抱いてください」より、「夜伽」とか「契る」とかね。
そういうワードをこういう着物キャラには言ってもらいたいんですよ!
わかりますかっ!!
わかりますよねっ!!

 

 

 


【総評】

 

雰囲気はいい。テンポもいい。キャラもいい。
でも深みはない。


口あたりはいいけれど、残るものが殆どなく、ひっかからない、と感じました。

全体的によくも悪くも軽い、浅い印象がありました。

 

例えば、100年に1人とまで謳われるヴァイオリンの才を持つ、
カーレンティア・ヴェリーベルを仲間に勧誘するイベントがありますが、
話を持ちかけたら即OKが出てしまうのは拍子抜けしてしまいましたし、
作曲を殆ど経験していないらしいのに、
やってみたらなんか上手いことできちゃいましたみたいなのはちょっとどうなのでしょうか。

 

天才という言葉で片付けられ過ぎてはいませんか。

そもそも、何がどう天才なのか、
作品を通してもあまり伝わってこない部分がありました。

 

粗い言葉で申し訳ないですが、単に上手いだけの人なら恐らくごまんといて、
曲がりなりにも100年に一度と呼ばれるからには、相応の何かがあって欲しいと思います。

 

 

他にも、ジャンが便利キャラ過ぎるところとか。

 

 

かなり都合の良いキャラと言いますか、

ジェバンニが一晩でやってくれましたに通ずるものがあります。

 

寸劇の脚本をそれとなくぱぱっと仕上げてしまう辺りなんかは特にそうです。
ヤポン(作中における日本のような国)の神話(天岩戸神話)から着想を得るのはいいのですが、

それはヤポンで育った、ヤポンとのハーフの主人公の役目ではないんですかね。

主人公とジャンで二人で練り上げていくとかならまだしも、任せっきりですし。

 

何より、かなりの面倒事を引き受けてくれるジャンが出てるCGが一切ない。
報われないにもほどがある。

 

本人自体はそういったことは気にしない性格なのかもしれませんが、
成果に見合った報酬がぜんぜんないってのはいかがなものか。
見返りを求めないことこそが友情なのだとしても、です。

 

魔法使いについても、よくわかりません。
魔法使いがどれだけのことができて、その中でも主人公がどれだけすごいのかとか。

 

そもそも、ひとりの人間が何もないところから、
あんな熱や光を生み出すとしたら怖くないですかね?
登録とか許可とか法的に手続きが必要なレベルで、
個々人の判断でどうこうしていいレベルを超えているような気さえします。

 

というか、魔法使いがただのショービジネスで終わってるって勿体なくないですか?
「ユニゾン現象」とやらも、

専門機関とかではなく一回の医師が第一人者ってどうなんでしょう。

もっと世界規模で解明しなきゃいけないことがたくさんあるのでは、とか。

 

加えて言うのであれば、主人公と親の確執も解消されていません。
ヒロインの過去だけ乗り越えさせて、

おいおい自分はどうなんだ、ってなってしまうのが気にかかります。

 

姉の存在もちょろっと出てきただけなので、

ここはどうにかしていただかないと不完全燃焼感があります。

 

また、個別√に進んでも立ち表れるのは、

少女たちの抱える過去や問題であって、

なんというか、二人で何かを成していった先の障害というよりは、

主人公ではない人と結ばれることがあってもぶつかっていたことが大半というか、

「彼でなければ起きえなかった」、

「彼とじゃなきゃ乗り越えなれなかった」といった要素が希薄だったように思います。

 

そういった気になったことを論おうとすれば、

もっともっとあるのですが、
ひとまずはここまでにしておきましょう。

 

このように、この作品は表面は綺麗なようでいて、
その実、掘り下げが薄いため、心に食い込んでこないのです。
勿体ない、と思います。

 

ただ、これがシナリオライターの判断なのか、
制作会社の考えなのかは、わかりません。

 

私個人は、気持ち悪いくらい踏み込んで、作り込んでいる作品が好きなのですが、
必ずしもそれがウケるとは言えませんし、
敢えてキャラゲーに特化し、
細かいことはいいんだよ、わかりやすく可愛くてエモくて萌えられれば!
というスタンスなのかもしれません。

そしてそういったもののほうが、実際売れるのかもしれません。

 

私は業界の人間ではないので、自分の嗜好でしか語れませんが、
個人的には、もっともっと踏み込んで尖った作品にして欲しかったなと、そう思います。
キャラクターはとても魅力的だっただけに、だからこそ惜しいと思います。

 

点数を付けるのであれば、
65〜70点。

この辺りではないでしょうか。

 

 

 

 


最後にとてもよかったところをひとつ。

 

ソフィア√でのクラリスと、
同じくソフィア√のペチカ。

 

 

 

 

 

 

 

このあたりの台詞には、彼女たちが自身の人生を歩んで、
そこから生まれた経験として出てきた言葉で話していると感じさせる説得力がありました。

そういったものを、「キャラクターの息遣いが聞こえてくる台詞」と私は呼んでいるのですが、
それがこの作品にもちゃんとありました。

 

これはとても素敵なことで、いいことです。
こういったエピソードがもっともっと、
特にモブキャラとかからも聞こえてくると、深みが増すと思うんですよね。

 

 

 

 

 

 

蛇足ですが、思ったことは取り敢えず言いたい質なので……、

個人的には魔法がテーマのひとつにあったので、

十数年前にプレイした「はぴねす!」が思い返されました。

懐かしいですね。

 

 

 

大会までなんだかんだみんなと頑張るのは、

「サクラノ詩」の「櫻達の足跡」とか。

 

 

 

 

そんなこんなで感想でした。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

 

月姫のリメイクをぽちったので、
そのプレイと感想をいつかあげるかもしれません。

 

あがったらよろしくお願いします。
それではでは。

| soemon | 01:21 | comments(0) | - | pookmark |
ハクソー・リッジ 感想

 

ハクソ―・リッジを観ました。

 

会社の先輩に勧められたので。

 

折角観たので、忘れないうちに感想を残しておこうと思い立ち、

久々にブログを更新しております。

 

ご無沙汰でお恥ずかしい限りですが、

常々何かしら書きたいとは思っているんですよ、本当に。

 

 

 

 

予告編を見ていただければ、

大体の内容は察せられると思います。

 

ちなみに私はどんな内容か殆ど理解しないまま、

Amazon Prime Video での視聴に入りました。

 

 

感想としては、非日常過ぎて、実感がわかず、

絵空事のような、雲を掴むようなお話に見えました。

 

これは実話なのだそうです。

銃を持たない衛生兵が、多くの兵士を救ったお話。

 

その精神の尊さ、崇高さを認めないわけにはいかないのですが、

あまりに価値観が周囲と合っておらず、

それを貫き通せるだけの理由が、

あの映画の中では描き切れていなかったのではないかと感じました。

 

現代を生きる私ですら、

相手が銃を構えるのであれば、こちらも銃を手に取らなければならないと考えます。

 

まして戦時中です。

どれだけ異端で、後ろ指をさされたのかなんて、想像に難くないでしょう。

それでも折れなかった信念の強さの根拠が、どうも不足していたように思います。

 

ここがより克明に鮮明に描き切っていたなら、

私はこの作品に深く没入し、手放しで褒め称えることができたのかなと思う次第です。

 

 

戦争関連の映画はどこまでいっても、

「戦争はよくないよね、悲惨だよね、醜いよね」以外の感想が出にくく、

素直に楽しんだりできないので、不得意なジャンルです。

 

難しいことはわかりませんが、

実際に手を出してしまった時点で、

必ず不幸はつきまとうものなのでしょう。

 

理想論と言いますか、最善なのは、

「そもそも手を出させない」ことと聞いたことがあります。

そんなことしたらかえって損だよって状況を作り上げることとか、あれやこれや。

 

それが各国、核を持つことだったりするなんてのは、

なかなかに皮肉な話です。

 

 

横道に逸れてしまいました。

 

他に感想を付け加えるとすれば、映像の壮大さ、迫力は凄かったですね。

本当にこんなに激しい銃撃戦だったのかは知りえないのですが、

こんなの絶対に耐えられないし、ただただ虚しく悲しくなります。

 

これが数十年前まで当たり前のように横たわっていた世界だと思うと、

とても不思議で、やはり現実感が色褪せていってしまう。

 

ただ、これまでの歴史を振り返ってみれば、

現代こそが異端なのだと思いますし、これがいつまでも続くのかさえ、よくわかりません。

 

願わくば一日も長く平和でありつづけて欲しいと思いながらも、

この後、風呂上がりに食べるようとっておいた、

いいとこのどら焼きを楽しみにして筆をおかせてもらいます。

| soemon | 21:42 | comments(0) | - | pookmark |
 目次
| soemon | 00:19 | comments(0) | - | pookmark |
車に撥ねられました。


春の大型連休、皆様、どのようにお過ごしでしょうか?

 

コロナまじヤバいですよね。
日本経済どうなっちゃうのって感じですよね。
残念ですけど、どこにも行けないですよね。

 

私も私で、東京のオフィスに出社するはずが、
ここ1カ月、千葉のオフィスに通っているくらいですし。
(色々あって、テレワークも1回だけ経験しましたが、基本出勤)


そんな慌ただしい社会情勢の中、ちょっと出かけてきました。
警察署までね……。


4月25日の夜、車に撥ねられたので!

 

仕事終わりの帰宅途中、青信号の横断歩道を自転車漕いでたら、
右折しようとする自動車と衝突。

イメージ図はたぶんこんな感じだったんじゃないかと。

 


(再現CGメーカーで即席で作りました。
 初めて使いましたが難しいですね、これ)


撥ね飛ばされ、1分くらい蹲って立ち上がれず。
加害者の方々に引きずられるようにして歩道側へ避難。

 

救急と警察を呼んでもらい、生まれて初めて救急車で搬送。

レントゲンを撮っていただいて、消毒等の手当てもしてもらって、
はいさよなら。

 

骨は折れてないし、入院は必要ないでしょうってことでした。
土曜日で専門もいないから、月曜日にまた来てくれと言われ、帰されました。
自分でタクシー呼んで、現場に戻り、
ぶっ壊れたチャリを押しながら帰宅しました。

 

体のあちこちが痛いけれど、歩けなくはないし、
再就職したばかりで休むわけにもいかず、次の日から出社しました。

 

事故直後に上司には電話入れてましたが、
それでも質問攻めで、そりゃあまあそうか。


お相手はすぐに警察呼んでくれましたし、平謝りでしたし、
任意保険にも加入しており、適切な対応をなさっていたし、
ケガもそこまでではないことから、恨みらしい恨みはありません。

 

また、示談交渉はまだ終わってませんが、
思った以上に軽傷で、賠償額は微々たるものっぽいです。


ただ、折角の休みに自転車買い換えたり、警察署行って供述しなきゃいけなくて、
こればかりは本当に最悪でした。

 

ぶっちゃけお金はどうでもいいんですけど、
(会社から貸与されていた社章が捻じ曲がったんで、それは弁償してもらわないと困るけど)、
余計な時間を使わされたのが辛い。

 

生きてて、後遺症も(この感じだとたぶん)なくて、そこはよかったんですけど、
時間を奪われるってのは極めてストレスなんですよね、私にとっては。

代えが利かないじゃないですか、時間って。
お金じゃ買えないものだし。
自身に過失があったなら諦めもつくんですけどね、なんだかね。


あとは、まあ嘘松じゃないよってことを示すため、少し画像を残しておきます。

自転車はハンドル曲がったり(左と右を見比べてください)、

後輪が変形して回らなくなったりしました(後輪タイヤが車体のフレームに当たって回りません)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこれは私の右足の踝の辺り。

 

※見た目いいものではないので一応グロ注意

(クリックで拡大します)

 

 

 事故直後

 4日後くらい

 


事故直後は目立たなかったけれど、数日したらかなり痣っぽくなってました。
まだちょっと痛い。

 

他にも臀部とか、爪先とか左手とか太腿とか、まああちこち痛い。

けれど大分痛みは引いてきてます。

悪化しないことを祈ります。

 


ドライバーさんは、完全に私が見えていなかったらしくて、
カーブだからこそ減速してたものの、30km/hくらいはたぶん出してて、
結構エグい当たり方していたので、これが6,70才とかだったら、
後遺症残ったり、最悪死に至ってもおかしくないのでは……って感じでした。

 

ドラレコつけてなかったそうなので、証明できなくて歯痒いのですがね。

 

そんな当たりでもわりかしぴんぴんしてる私ってなんなんだろ。
生まれてこの方骨折したことも、入院したこともないんですよ。
偏頭痛はしょっちゅうですけども……。


まあそんなこんなで、事故ったにしては元気です。
「命あっての物種」という言葉をかみしめながら、
新しいお仕事を頑張っていきたいと思います。

 

最近読んだマンガではブルーピリオドが面白かったです。
そういった感想系の記事、一個くらいは連休中に書けたらいいな。

 

それではでは。

| soemon | 14:51 | comments(0) | - | pookmark |
グッドモーニング・コール 感想

 

『グッドモーニング・コール』 感想

 

 

 

少女マンガの話になったとき、人に薦められたため、
読んでみることにしました。

 

「読みます」と答えた手前、約束は守らないといけませんからね。

それで、読みました。

 

面白かったです。

 

面白かったんですけど、あまリ深くは刺さらないというか、
残るものが少なかったな、というのが正直なところでした。

 

私はマンガや小説が大好きで、
本当に大好きで、
これらの作品を鑑賞するときばかりは、
自分の気持ちに嘘をつけないというか、つきたくないんです。

 

何が言いたいのかと申し上げますと、
薦めてくれた人に迎合するようなことはしたくないし、できない、というお話です。
ただただ正直に、感じたことを述べ、綴りたいと思います。


まず、『グッドモーニング・コール』のあらすじを引用してみます。

 

両親の都合で、卒業までの半年間、マンションで一人暮らしをすることになった中三の菜緒。
ところが引っ越しの日に、何と別の男の子が同じ部屋に引っ越しをしてきたから大変!
しかも、彼は同じ中学の上原くん。結局同居するハメに!?

 

(『グッドモーニング・コール 1』集英社文庫 裏表紙より引用)

 

悪徳不動産会社に騙され、住もうとしていた物件が二重契約であったため、
やむにやまれず、ルームシェアをすることから、物語が始まります。

 

中学生同士でルームシェアするまでに至る過程が、
どうにも無理くりな感じが強くて、まず躓きました。

 

当時の不動産業界がどうかは知りませんけど、幾ら悪徳であっても、
保証人や契約者が親だか未成年後見人だか知りませんが、
中学生が住むことのリスクを恐れ、回避しようとしませんかね。

 

大家さんも大家さんで、家賃払ってくれるなら誰でもいいって頭大丈夫なのか?
契約は賃貸人(大家)と賃借人で交わすのであって、不動産会社は媒介でしかないんだぞ。
家賃の回収リスクもあるし、それ以外の厄介事も絶対ついて回るでしょ。
そもそも契約書はそれぞれあったわけで、おかしいとか思わなかったのか?

 

とか、ツッコミどころが多過ぎました……。

また、高校生ならまだ辛うじて許せなくもないんですけど、
中学生が年齢詐称してバイトしたり、
親に黙って異性と同居したりとか、流石にマズくない?

 

上原くんの兄である卓也氏は全然出てこないですし。

 

親代わりならもちっとしっかりして欲しい……。

言い出すとキリがないので、ここら辺までにしておきましょう。

 


では、キャラクターに触れつつ所感を。

 

主人公の菜緒。
明るくて天然で、感じのいい子。

それ以外、あまり言葉が浮かんでこない……。

 

主人公なのに。
ヒロインなのに。
流されてばかりだからか、個性らしい個性が見えてこない気がしました。

 

対して、上原くん。

ヒーローとはいえ、滅茶苦茶イケメンで秀才で、
バイトしてても成績は学年上位で。

 

……設定盛り過ぎでは。

 

「上原くんはみんなのものだから、抜け駆け厳禁」
みたいな協定がでてきて、
それに抵触した菜緒を締めにかかる同級生とか、
もうコッテコテの王道展開。

 

連載開始が1997年だから、当時は新鮮だったのでしょうか。

この感覚は『To Heart』をプレイしたときに似ていました。

(奇しくも、『To Heart』も1997年発売ですね)

 

その後に連なる作品に多く触れてしまったがために、
展開が読めてしまったり、月並みに感じてしまう現象。

(実際にそうなのか、正しいかを証明する術は持たないが、そういう感覚が常にある)

 

古典とでも評すべき存在で、
それらを下敷きにしているからこそ今があるんでしょうけれど、
古臭さは拭い去れない、みたいな。

 

ヒロインの友達である、紺野まりなの情報通設定とかも、
見たことあるーってなるし、
草薙ななこの二面性も、あるあるやんけってなりました。

 

ここら辺の導入部からして、
読み進めるのはちょっとキツイかもしれないと思っていたのですが、
お互い好き合った辺りからは、
想い合って、助け合ってという関係性が微笑ましく、
テンポよく読めたので、楽しめました。

 

ただ、どこかちぐはぐというか、肩透かしをくらうことも多かったですね。
菜緒のために、好きそうな映画のビデオを上原くんが借りてきてくれるんですが、

「(うれし――…)さっそく今晩見ようねっ」と菜緒が笑いかけたら、
「え おれは見ないよ ひとりで見て」
「!?」
(なんかちがう気がする……)
と思いながらも、一人で見るシーンがあります。

 

ないでしょ.JPG

 

 

なんかちがう気がする、
じゃなくて、
絶対違うだろ、これ。

二人で楽しめる映画探せや……。

 

なんというか、上原くん、よくわかんないんですよね。
どこかずれてるというか。


バイトしまくりだし、そりゃあ菜緒も不安になるわってことが多くない?

イケメンなのかもしれないけど、
行動が恰好いいかというと、個人的には刺さらない……。

 

あと気になったのは取り敢えず2点。

ひとつは、デフォルメの濫用。
デフォルメされるキャラやシーンが多過ぎませんか。

 

デフォルメ自体を非難するつもりは一切ないんですよ、
私だってSDキャラとか、二頭身キャラとかだって好きですし。
デフォルメによって生まれる、「コミカル感」には概ね好意的です。

 

しかしながら、この作品は多過ぎる。

 

ここまで多用しちゃうと、かえって見づらいですし、
あまりに現実離れ感が強くなってしまい、
感情が追いつかなくなってしまう。

 

作画コストを抑えるために意図的にやってるのかな、とか、
邪推してしまうくらいの頻度です。

 

これはちょっと合わなかったですね。

 


で、もうひとつは、ショッピングするシーンが多過ぎる!
何枚服買えば気が済むんだよお前ら!

 

現実の女の子って、
あんなにしょっちゅうしょっちゅう服を買うのかい?
バイトしてもしても足りなくない、あれ?

 

てか、どんだけ買い物のシーン挟むの?

上原くんもバイトバイトバイトで、全然一緒に出かけないしさ。

だからこその同居なのかもしれないけども。

 

とまあ、なんか引っかかっちゃうところが多いマンガでしたね。
まりなとみっちゃんの恋愛なんかも、
もっと描写できたんじゃないかと思いますし。


不満ばかり論う(あげつらう)のもどうかと思うので、
よかったところも挙げてみます。

 

ちょこちょこ女性陣の髪型が変わるの、かわいくていいですね。
女性漫画家の方は自然にヘアアレンジを取り入れていること多いですよね。
『恋愛ラボ』のリコみたいなの。

画像だとこんな感じ。

 

 

ヘアアレンジ_3-1.JPG

 

ヘアアレンジ_3-2.JPG

 

ヘアアレンジ_3-3.JPG

 

はい、かわいい。

 


エピソードとしては、

あべっちこと阿部 順と、大石つかさの微笑ましいやりとり
あのシーンはよかったですね。
本筋より読み応えがあった気がします。

 

 

お嬢様中学校の美少女相手に告白されたあべっちが、

連日デートしまくりで、騙されているんじゃないかと周囲が怪しむ中、

実は既に海外に行くことが決まっていたため、

心残りがないよう告白したのだと後から明かされる。

それ故、あべっちは有限の時間を最後まで大事にしていたのだと、読者は知る。

 

これまたどっかで見たことある話のような気がしないでもないのですが、
あべっちの、普段はおちゃらけていても、
芯の部分はまっすぐで、気持ちのいいキャラクターぶりが、
上手く表現されていたと思いますし、
作中では珍しく純粋に可愛らしい大石つかさの存在もよかったです。

 

その後も大石つかさちゃんはちょいちょい話題になるとはいえ、
きちんとした出番はこれっきりだったため、勿体ないとさえ思えました。

 

あとは、あべっちをどのような過程で知って、
どうして惹かれて、告白するに至ったのか。
そもそもどうやってバレンタインにチョコを渡したのか、
そういった一切合切が省略されていていたのも勿体ない。

 

こういう細部への気配りが、物語に深みを与えうると思うんですがね……。

 

例えば終盤の↓のようなモノローグ。

 

モノローグ_2-1.JPG

モノローグ_2-2.JPG

 

菜緒にしては珍しくシリアスちっくになっていて、
少女マンガしてるじゃんと思いきや、
さして尾を引くこともなく、上原くんとの軽いやりとりですぐ解決してしまう。

 

少年マンガが壮大なストーリーやアクションで魅せるものだとするならば、
少女マンガは感情の機微や心情の揺れ幅に価値があるのだと思いませんか。

 

そこにいくと、『グッドモーニング・コール』は、
あっさりテイストというか、深入りしないんですよね。

 

ゆりりんの旦那が不倫していると感じ、

当てつけに自分も浮気してやる!

どブチ切れてるときですら、これ(↓)ですもん。

(ちなみに、この3Pは省略しておらず、連続しています)

 

 

ゆりりん_3-1.JPG

ゆりりん_3-2.JPG

ゆりりん_3-3.JPG

 

 

シリアスが長続きしねぇ……。


先に挙げたデフォルメの多用も、
「あっさり」という印象を強めているのだと思います。

 

全体的に悪くはないだけに、惜しいんですよね。
もう少し捻れば、もっとよくなるのにって感じます。

 

ただ、滅茶苦茶売れた作品らしいですし、
『グッドモーニング・キス』という続編が現在も連載されているので、
既に十分に成功された作品であり、私の指摘は的外れなのかもしれません。

 

しかしながら、決して無責任なつもりも、
揚げ足取りのつもりもなく、そう感じたから、そのように書いています。

 

100点満点で採点したら、70〜75点くらいでしょうか。

 

合う人が読めば、高得点なのでしょうが、
私にはそこそこってところでした。

 

つまらなくはない、面白い、面白いけど、ちょっと。

そんな感じでした。

 

そもそも対象年齢、対象世代が低めに設定されているのでしょうしね。
三十路のおっさんなんてお呼びじゃないんですよね。

 

これを真っ先に言っちゃうと全てが無に帰してしまうので、
ここまで踏ん張りました。頑張りました。

 

久し振りに少女マンガをがーっと一気読みして、
自身の少女マンガ遍歴を思い返したりしたので、
そういった話も気が向いたらしてみようかなと思います。

 

それでは、また。

 

| soemon | 23:07 | comments(0) | - | pookmark |
就職しました。

 

再就職しました。

 

無職期間は11日でした。

 

3月下旬から働く予定だったのですが、

あれやこれやがあって、2週間前倒しでの採用となりました。

 

中途採用のくせに、わからないことだらけなので、

とにかく頭を低くして、真面目に働いて、

早く仕事を覚えたいなと思いました。

 

月並みな言葉しか浮かんでこない……。

 

詳細に書けるほどのことをまだ何もしてないのでね。

まだ2日しか働いてないですし。

 

そんなこんなで近況報告でした。

それでは、また。

| soemon | 01:32 | comments(0) | - | pookmark |
退職しました。

 

約8年間勤めた会社を今月いっぱいで退職しました。

 

どうも、無職です。

 

わざわざ退職するのであって、

理由はネガティブ寄りなので、詳らかにはできませんが、

とりあえず、心機一転がんばります。

 

3月中に転職先で働くことが決まっているので、

それまでは資格のお勉強をしながら、

入社日まで備えようかな、という次第です。

 

暇だし、どっか旅行でも行こうかななんて思ってたらこれですよ。

コロナですよ。

 

転職先は未経験の業界で、職種で、

本当に大丈夫かな、なんて思ったりもしましたが、

決めたことでくよくよしても仕方ないし、

腹を据えて、腹を括って、臨みたいと思います。

 

過疎化に歯止めがかからない当ブログも、

新しいお仕事のことを備忘録的に更新してもいいかなと思いつつ、

そんな余裕があるのかは謎なんですよね。

出たところ勝負、がんばります。

 

全く関係ないですが、最近は原田マハさんの本をよく読みます。

知人が好きな作家に挙げていて、試しに読んでみるかーと、

書店で予備知識なくテキトーに『キネマの神様』という本を手に取ったら、

これが大当たり。

 

売れる人は売れるだけのものを書いていらっしゃるのだなと感じ入りました。

他にも読んでみて今のところ面白かったのは、下記のとおり。

『本日は、お日柄もよく』

『楽園のカンヴァス』

『旅屋おかえり』

『さいはての彼女』

 

読んでみると大体ちゃんと面白いので、

こいつは人に勧めやすいなぁって思いました。

 

読んでいると映画を観たくなったり、

絵画を鑑賞したくなったり、

旅をしたくなったり、

登場人物と同じものを見たい、感じたい、

同じ世界にいたいって気持ちになるんです、自然と。

 

それってすごいことだし、

素敵なことだなって思うんですよね。

 

かなり多作の方のようで、全然追いつかないのですが、

読みたい本があるって、いいよね。

 

本が読みたいのに、読みたい本が定まらないときって、

本当にもどかしくってたまらないから。

 

 

最後に、『本日は、お日柄もよく』より、

とある一節を引用して締め括らせていただきます。

 

『困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。

 三時間後の君、涙がとまっている。二十四時間後の君、涙は乾いている。

 二日後の君、顔を上げている。三日後の君、歩き出している』

 

いい文章ですよね。

これがまたいい場面で、響くんだ。

 

そんな感じで、私は私なりに生きてるので、

今後ともどうぞよろしくお願いします。

 

| soemon | 22:10 | comments(0) | - | pookmark |
いざ さらば

 

引っ越します!

ブログがじゃなくて、リアル引っ越しです。

ようやく仙台勤務からお役御免となりました。

 

 

 

 

 

このツイートしたときが今の住居に初めて来たときだったと思います。

7年ですよ7年。

今や令和ですよ、令和。

 

20代の半分以上を仙台で費やしてしまった。

 

ついてないな。

 

新幹線ですぐじゃん、とか。

暮らしやすいじゃん、とか。

住めば都でしょ、とか。

周りから色々言われますけれど、やはり東京に慣れてるとつらいつらい。

 

何か催しがあると大抵東京で、わざわざ遠征って感じになりますし。

嫌気が差して転職活動しようにも動きづらいですし。

 

……なんて、こんな感じで文句は幾らでも並べられそうなんですが、

不幸自慢したところで誰も幸せにはなれませんので、よかったことを書きます。

 

 

慣れない土地で初めての独り暮らしをしながら、

新入社員として遮二無二働いたこと。

 

これはかなり大変ではございましたが、その分、得るものも大きかったように思います。

 

お客様の多くは東京にいらっしゃるので、基本的に顔がわからないのに、

頻繁に電話やメールをするっていう間柄です。

 

そんな中で、どうやって信用を築き、信頼されるか。

仕事振りで応えるとはどういうことなのか。

 

「明確な答えを得た」などと大それたことは申し上げませんが、

ある程度、いい感触を得ることはできたのではないかと思います。

 

 

あとはねーそうねーとか考えて、全然ないことに気付きました。

こっちに来てから、殆ど仕事しかしてないんですよ、本当に。

 

仕事が好きなわけではないけれど、

お賃金もらっている以上、ちゃんとやりますし、

むしろ給料以上に働いてるって誰にでも堂々と言えるくらいには働いていました。

 

ただ、新しい職場は、仙台よりだいぶ緩いらしく、

上司には朱に交わって赤くなるなよ的なことを言われました。

 

実際どうなのかはこの目で見届け、判断し、

私なりにやれることをやっていこうって思ってはいるのですが、

さてはて、どうなることやら。

 

 

ちなみに引っ越し先は千葉県です。

土地勘ゼロです。

 

我ながら大丈夫なのかなと心配になりますし、

気付けばあと数日で三十路です。

 

思考回路がショート寸前で泣きたくなるくらい多くのことがあって、

だからこそ、ああ、今、生きてるんだなって実感が強くあります。

 

 

明日は引っ越し当日。

仙台で積み込みをし、その日のうちに千葉県で荷受けします。

……正気か?

 

会社指示なのだからしょうがないとはいえ、

今から不安で不安で仕方ありません。

 

 

そんなこんなで四半期振りくらいの更新でした。

 

引っ越し先のネット開通が一カ月近く先になってしまって、

原始人みたいな生活になりそうなこともあって、

短いながらも今のうちに何か残しておきたいな、なんて思いまして。

 

久し振りに日記っぽいブログを書いたような気がしますね。

こんなの読んでくれる人がはたしていらっしゃるんでしょうか。

 

ともあれ、引っ越し先に馴染んで落ち着いてきたら、

また顔を出しますので、気が向いたら覗いてやってください。

 

それでは、また。

| soemon | 01:10 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
始まりの魔法使い 1 〜 5 感想

 

 

 始まりの魔法使い 1 〜 5 感想

 

 

まず、端的に言って、この作品はとても面白いと思いますので、
あらすじを読んでみたりして、
興味深いと思えたなら、読んでみましょう。

 

カクヨムで無料で読めちゃうらしいです。

 

 

 


 前置き。

 

何から何を、どう語ろうかすごく悩むのですが、
まずは読み始めた経緯から始めつつ、
本旨である作品の感想を思いついたまま書いていこうと考えております。

 

なので、ネタバレが嫌な人はご遠慮ください。

 

ちなみに私は、残念ながら浅学菲才の身の上で、決して聡い人間ではないので、
解釈を履き違え誤読していたり、誤読ではなくても、
与えられていたヒントや伏線を見落としまくっているかもしれません。
(特に本作における魔法や魔術の理論については大雑把にしか理解できていない気がします)

 

それでも、ただただ思いつくまま、読んだ感想をはき出していきます。

その上でご指摘事項がありましたらご教示願えたらと存じます。

必要に応じて訂正等致します。

 

ただ、微に入り細を穿つかごとく重箱の隅をつつかれるとつらいので、
はじまほ警察の方々にはお目こぼし願えたらと思います。

 

 


  本作を読むに至った経緯  


少し古い話になりますが、不景気の中、私がなんとか就活を終え、
ギリギリ学生を名乗れていた頃、
某小説投稿サイトで、「魔王の始め方」という作品が投稿されました。

 

当時の私はランキング上位に挙がってくる作品は大抵目を通していて、
この作品も上位にあがってきたからこそ知ることができたのだと思います。

 

毎日決まった時間に更新されることもさておきながら、
文章の読みやすさ、ストーリーの緩急、プロットの完成度、
どこをとっても、それはもうよくできていて、
同時期に読んでいた人気作らとは一線を画す、
安定感のようなものを勝手に見出していました。

 

特にそれを強く感じられたときの私の感想は↓がわかりやすいように思えます。

 

 

これは野生のプロの犯行では……?

 

みたいな思いを抱きつつ、
気付けば更新を日々待ち望むようになりました。

 

この作品の第一期、ひとつの節目を終えたとき、
読んでてよかったと、快い読後感に包まれていました。


回想終わり。


そんな作者がイチオシされている石之宮カントさんの「始まりの魔法使い」。
読んだら絶対面白いんだろうなぁと思って、
ファンタジア文庫から刊行される度に買っていました。

 

でも、買うだけ買って、全然読んでいませんでした……。

 

これに関しては、深い理由はありません。
仕事が忙しいからとか、なんか気が進まないからとか、
そんな気持ちの延長線上というか、
それを拗らせて疎遠スパイラルに陥ったというか、そんな感じです。

 

素晴らしき日々とか未プレイのランスシリーズとか、
きちっと買い揃えていて、やったら絶対面白いのがわかっているのに、
未だに積んだままなのと同じです。

 

いつからこうなっちゃったんだろう。

昔は、その手のコンテンツにとにかく飢えていて、貪欲で。
かじりつくように、貪っていたはずなのにね。


それでも、そんな中でも、
わけもなく機運が高まるときがあります。

その閃きに逆らうことなく身を委ね、名古屋出張の新幹線のお供にしようと、
ビジネスバッグに「始まりの魔法使い 1(初版)」を忍ばせました。


仙台から東京、東京から名古屋と、新幹線を乗り継いで向かう以上、
1冊は読み終えるだろうという算段でした。

 

案の定、ちゃんと読み終わりました。
ボロ泣きしながら。

 

今まで読んでこなかったことを後悔し、恥じ入るばかりで、
名古屋駅前のどっかの百貨店に入っている三省堂で2巻と3巻を慌てて買い、
帰りの電車で続きを読もうとしたくらいです。

 

……読もうとしたんですけれど、
出張先での仕事がまあハードで、帰りの新幹線では頭痛に苛まれ、
買っておいた駅弁すら喉を通らない始末だったので本を読むどころではなく、
お流れ、持ち越しとなりました。

 

そこから折を見てはちょくちょく読み進め、
4巻が読み終わったのがちょうど新年明けたくらいでした。

 

年始の休み使って今まさに書いてるような感想をあげるか!と息巻いていたところ、
1月中に5巻が出ると知り、

「じゃあそこまで読んで感想書いた方がよくない?」
と思い直し、どうせ書くならとことんやりたいなと思って、
「1巻から4巻まで改めて読み直し、そのまま5巻に入って感想を書く」

という方向にシフトし、無事読み終えましたので、

そろそろ感想を書きます。


順当に、巻数毎に、まずは思ったことを並べてみますかね。

 

 


 1 名前の時代

 

 

主人公が転生し、竜に生まれたこと。
しかも原始時代のような文明のない世界であったこと。
エルフの少女に出会い、魔法の学校を建てること。

そういったことが語られ、物語は動き始めます。

 

そもそも「魔法」とはなんなのかを、
主人公たちは一生懸命解明しようとし、
そして知り得た知識を、生活に還元していきます。

 

主人公は日本人として生きた一生分の知識があるとはいえ、
この世界の魔法に関してはゼロの状態から、手探りで突き詰めていきます。

この過程が、まず単純に面白くて、上手いなと思いました。

 

それは、読んでいる読者も一緒になって考えていくことができるからです。
「魔法ってなんだろう」「何が正解なんだろう」って。

 

既にある知識(専門用語)をただ並べられ、提示されているのではなく、
彼らに寄り添って、肩を並べて学ぶことができるというのは、
この作品世界への没入を、無理なく促すことに成功しているのではないでしょうか。

 

魅力的なキャラクターの存在も大きく、
コミカルなシーンはちゃんとくすりと笑えるし、
見せ場が各々にきちんと用意されており、いい配分だと感じられました。


そこに立ちはだかる、種族差、寿命の壁。
人としての寿命と竜の寿命には大きな隔たりがありました。

 

初めての生徒であるアイとの今生の別れに、涙しました。
オチとなる「きっとまたあいにいきます」は、

素晴らしい落としどころだと思いました。

 

 

 

 2 言葉の時代

 

 

いきなり竜歴509年から始まり、度肝を抜かれます。

 

他種族の留学生を募り、魔法の研究を推し進めながら、
度量衡や時間の単位、西暦にも似た竜歴等を定めていきます。

 

相変わらず、キャラクターが活き活きしてて、いいですね。
エルフにリザードマンに人魚に、ケンタウロス。
これぞファンタジー世界って感じで。

 

また、着実に魔法や学校や町が発展していくさまと、
より浮き彫りになる種族間の寿命差・世代交代は、
胸にきしきしとした痛みを継続的に与えてきます。

 

あとは、この時代の悪役となる白鼠の存在。
アルジャーノンと先生は名づけるわけですが、
当然これは「アルジャーノンに花束」をが下敷きになっているのでしょう。

 

話し方の不気味さ、合理性を重んじる思考、
可愛さの欠片もない鼠が怖くてすわ恐ろしくて、
いいテキストだったなと思いましたし、
解決手法も納得のいくものでよかったです。

 

アイとはまた違った、
時を超越するために選択した剣部有記の手段も心に響きました。

 

 

 

 3 文字の時代

 

 

今回のヒロインはリンでした。

2巻でユウキが投げたブーケをリンがキャッチし、
「次は、リンの番だね」なんて会話をしてましたけれど、
これ、生きてたんですね、後から思い返して気付きました……。

 

3巻では大学の設立と、紙の発明。
ハーフエルフの誕生と、水色の死。
リンの若返りと、記憶の喪失。
壁画による輪廻転生の裏付け。

ここらが主だったトピックスだと思われました。


日記が出てきたときは、ああこれ、
間違いなくあとで絶対出てくるやつぅーって思って読んでました。

 

自動殺人はアリバイを否定できるんだ。
死という強固なアリバイだって同じに。

 

なんて言葉がとある推理小説にはございますが、手紙や日記も同じで、
装置として完成していれば、その場にいなくたって、
仮に死んでいたとしても、記憶がなくても、
ここぞというときに持ってこれるわけで。

 

わかって身構えてはいたんですけど、
文章が練られていたので、ちゃんと浸ることができました。

 

デコつよい。

 

笑いました。
あんな"優しい年上のお姉さん"っぽいことやってたのに、
そんなこと思ってたのかよ!
と、つっこまざるをえないのはよかったですね。
リンらしさが5文字で表現されている。

 

ただ、リンが記憶を失っていく過程は、読んでて本当に苦痛でした。
それだけリアリティーのある文章が書けているという証左なのでしょうが、
まあ、つらたんです。


親戚が亡くなったときのことを思い出しました。

最期のほうは、殆ど何も覚えていなかったから。
忘れたくないことさえ忘れてしまうというのは、残酷ですね。

 

 

 

 4 魔術の時代

 

 

精霊の免許制度導入。
魔術の大きな発展。大学勢の成長。
そんなことより何より、
子育てでしょう。

 

笑うヤカンさんも石之宮カントさんも、
愛妻家であり、子煩悩でいらっしゃることは、
普段のツイッターやあとがきから露骨に伝わってくるというか、
むしろ隠す気なんてさらさらなくて、明け透けで、
素敵だなって思うのと同時に羨ましくあったりして。

 

そんなこんなの経験が多少は文章に反映されているのではないかと思うのですが、
ニーナの親馬鹿具合がたまらなく魅力的でした。

 

だからこそ、終盤の、
「この子の母親は、私だけだったのに!」
という台詞が深く胸を打つ。

 

死んだと思いましたクリュセは。
死んだんですけど、クリュセは。

 

そして忘れた頃にやってくるアルジャーノン。


匂わせていたとはいえ、まさかこんなところで拾ってくるとは。
蚊帳の外だと思い込んでいたからこそ、結構な絶望感があり、楽しめました。

 

また、地球は宙の彼方に存在するらしいことが判明しました。
同じ時代なんでしょうか。
何光年離れているのでしょうか。
今後に期待したいと思います。

 

 


 5 始まりの時代

 

 

他の竜の存在が今まで以上にフューチャーされていたように感じました。
最初のほうに出てきた雷竜のギルタから、
なんとなくどこぞのレッサーデーモンを彷彿とさせる気さえしました。

 

竜殺しの英雄アイシャというミスリード、
普通に引っかかりました。
この人なの、かなぁ……? くらいには。

 

でもまさかアイが白竜になっていたとは。


赤竜を愛した彼女であったなら、
先生が人間から竜になったと知っていたのだから、
何度目かの人生の果てに竜となって生を受けたことは、
ある意味必然だったのかもしれませんね。

 

その強固な「縁」を前に、
ニーナは今まで堰き止めていた想いを吐露する。

 

千年以上も寄り添ってこれたこと、
そこに生半な気持ちなんてあるはずがなかった。

それを読者は皆知っていた。
知っていたから、もどかしくてしんどくて仕方なかったのだけれど、
ようやく、告白してみせた。

 

かなりシリアスな場面ではあるものの、
心の中でスタンディングオベーションで拍手している私がいました。


先生とニーナの関係が深まったことから、
ユウカはユウキにの記憶を引き継がせなかった。

 

結果、ユウキの想いは途絶えてしまったと思い込んでいたわけですが、
石剣に宿った魔力を元に、記憶と経験を取り戻すという展開は胸熱でした。

 

リンが全ての記憶を取り戻し、
寿命も持ち直してるっぽいのは、すみません、あまり理解しきれていません。


今までの誓約が丸ごと魔法の代償(対価)となったことで、
これまで以上に魔力が増大し、
それを以って寿命に還元できるようになった的な解釈でいいのでしょうか。

力さえあれば、イニスのように力ずくで寿命は延ばせるっぽいので。

 

そんでまた最後の最後に出てきました、アルジャーノン。
アルジャーノンに花を持たせすぎではありませんか。
しかも尋常じゃなく強くなってるし。


それをアイが一発で仕留めてしまうのもなかなかに無茶苦茶に思えつつ、
スカっとはしましたね。

 

白竜(氷竜)としての力と、元々の適正と、
文字どおり愛の力に依るものだとすれば、一先ずは納得できますし。

 

最後に、アイ。

 

「せんせいを――」
「おねがいしますね、ニナさん」

 

ニーナさんではなく、二ナさんと呼んだことから、記憶の残滓のようなものはあったのでしょう。
先生にアイと呼ばれることを好意的に受け止めていることからも、
何かを待ち続けているといった台詞からも、それは窺い知ることができます。

 

何度も読み返してみましたが、記憶を既にほぼ取り戻していて、
それでもニーナに認められるまで黙っていた、というわけではない感じがしますね。
ここら辺は、本当になんとなくなんですけど。

 

約束の地、帰るべき場所、先生の家を覚えていて、

壁画を残した過去もあることからすると、
転生を繰り返す度、記憶は段々と摩耗していったと考えられ、
この場合の、アイの真名を知り、記憶を託されたニーナの役割は、
セーブポイントみたいなものだったのかなぁと。

 

だとするならば、ニーナが叫んだ「ヒイロ!」というアイの真名は、
「ふっかつのじゅもん」みたいなものだったのではないでしょうか。

 


ここまで部分部分を見て、脈略なく言葉を並べてみましたが、
ここから先は、全体を通しての感想に移りたいと思います。

 

 


結論、
全然ライトノベルじゃない。

 

軽くないんですよ、この作品。
重厚というか、へびぃなんですね、全体的に。


ライトノベルなんていう曖昧な括りで比べるのもどうかとは思いますが、
例えば、出会ってひと突きで絶頂除霊!を読んでるときとは感触がまるで違うわけですよ。

 

冗談はさておき、1巻を読み終えた後、
滅茶苦茶面白いやんけ!と思ったのと同時に、
某18禁小説投稿サイトに載っている「亜種王」という作品を想起しました。

 

あちらはエロをメインとした洗脳系の作品ですので、
全然違うと言われればそれまでなのかもしれませんが、
種族間の寿命さに絶望して、それを解決する手段を模索して、
それでも叶わずに終わるというストーリーに、若干近しいものを感じました。

 

そんなことを思って久し振りにアクセスしてみたら、
メインエルフキャラの一人がニーナで、こんな偶然もあるんだなと思ってみたり。

 

話を戻します。

 


何を隠そう、この作品を読み終えて真っ先に思い浮かんだ言葉があります。
それは、「ずるい」です。

 

この作品世界において、長寿種の存在が圧倒的過ぎるというものがあります。
人に比べたら、竜もエルフも永遠にも等しい時間を生きていくことができるのです。

 

現状、その点についてあまり明確な解説は示されていてないように感じます。
そういう種族なのだから、そうだとしか言えない、みたいな。

ゾウガメが100年以上生きるように、500年以上生きる貝が存在するように。

 

その寿命の差から生じる出会いと別れのドラマ。
これは間違いない、ですよね。
「ずるい」ですよね。

 

竜歴0年から連れ立った読者を、何年も先の未来へ引きずり込んで、
哀しみの感情を共有させるなんて。


それも一回ぽっきりじゃない、

何度も、必然的に。

そういった世界を完全に構築してしまっている。

 

ときにはあるんですよ。
ここぞというときに、
メインキャラクターが交通事故に遭って死亡しましたとか、
そこまではいかずとも大怪我を負って、今までのように体を動かせないといった展開。

 

現実的に、ないとは言えないじゃないですか。
誰にだって不平等に、不幸が降りそそぐことはありうる。


運悪く通り魔に殺されてしまうかもしれない、不注意で人を轢いてしまうかもしれない。
世界のどこかでそういった事件は毎日のように起きていて、
それが物語の人物に起きたってなんら不思議はない。


なんら不思議はないのだけれど、
そこからは作者の都合が、物語の要請が、透けて見えてしまう。

 

ぶっちゃけ、
すごく萎えるんですよ。

 

でも、この作品は、そうじゃない。


寿命差からくる別れを納得させるだけの世界を作り上げているし、
それだけではなく、ダルガやアルジャーノンが襲ってくるときも、
筋道がしっかりしていて、納得のできる論理が組まれ、
折り目正しい落差でもって、物語が紡がれている。

 

魔王の始め方からも感じていた、緩急の巧みさ、プロットの構成力が、
この作品でも遺憾なく発揮なされていると、感じられました。

 

それら全部をひっくるめて「ずるい」って思っちゃう。
「するい」くらい、よくできている。
 

つまり、すごく面白いんですよ、この小説は!

 

 


といった感じでまとめっぽく仕上げてしまいましたが、
まだ書き足りないので、何事もなかったかのように続けます。

 

 

 


一番気になるのは結局、
この世界の「魔法」ってなんだろうってことなんですよね。

 

この世界の魔法は、名前でできていた。

 

から始まり、次に、「意味」と「意志」と「意図」に必要性が説かれます。


ただ、詠唱を破棄しても魔法は使えるので、
「意味」と「意志」だけでも使えるといった説明があります。

 

しかし、当初、息をするだけで火を吹いてしまうように、
あるいはルフルの無意識に発揮されていた「巨人の力」のように、
または、ものを食べ、呼吸をし、生きていくことさえ、
この世界そのものが魔法である、といった考えすら提示されます。

 

全てが魔法に通ずるのであれば、
竜やエルフの寿命も、魔法が関わっていそうです。


高い知能も、博覧強記と称して差し支えない記憶力も、
言うなれば高い魔法力で、無意識的に補っているのではないか、
というふうに考えても、そんなにおかしくはないのかな、なんて思います。

 

何千年も生きていたら、いくら竜やエルフで人間とは別物なんだとしても、
脳のキャパシティ超えそうじゃないですか。
そうなっていないんだとしたら、そこには理屈があって欲しいところ。


無意識的にクラウドストレージみたいなものを魔法で作ってて、
そこに考えた瞬間アクセスしてるとか。
戯言ですけれど。

 

対して人間は、進化の過程で、寿命よりも学習力の高さに重きをおき、
いずれ竜にも届きうる牙を磨く道を選んだ、とか。
妄想ですけども。

 

イニスの不老の術の話とかも気になりますね。


イニスは意図的に成長を止めることで延命しているようですが、
それでも記憶や知識に障害はなく、新たな発見や学びを得ることができている様子。
その点は何らかの手段を講じていると考えたほうが自然のように思えます。

 

話が逸れますが、このときにイニスが説いた可塑性の話が、
どこにどう行きつくのかは全く思い至らず、悶々としてしまいます。

 

ともあれ、魔法で寿命を補っている、もしくは補うことが可能であるとするならば、
記憶や知識を力に変え、強者となったユウキやリンが、
寿命の先延ばしに成功しても、違和感はないのかもしれません。


そんなこんなの、万能めいた魔法ではありますが、
5巻終盤で魔法の力が極端に弱まり、
この先は、より悪化、深刻化するらしいとも示されており、
ますます目が離せないと言いますか、続きが楽しみでなりません。

 

 

話をぶった切って、

ここで、気になったことを少しだけ並べます。

 


転生した人(?)は他にもいるのか。

 

主人公だけが必ずしも特別だったり、チートだったりしないって話は、
わりかし見かけるパターンです。

似た境遇の存在が敵になることもあれば、味方になることもあるでしょうし、
実はもう既に会っているのかもしれません。

 

ただ、この世界における真名はかなり力を有しているようで、
先生の母親である赤竜は、生まれたばかりの我が子に名前をつけてしまったら、
きっと、あなたの元々の名前は押しつぶされてしまう、といったことを仰いました。

 

これが真だとすると、仮に同じように転生した人物がいたとしても、
新たな名前を授かることで、塗りつぶされてしまい、
前世の記憶を引き継ぐことはできなかった、と考えられます。

 

アイやユウキの場合は、転生や記憶の継承を自ら望んでいたことから、
魔法により魂が保護され、上書きされることはなく、
そのままの魂であったり、本来の魂と共存できていたとすれば、

矛盾はしないように思われます。

 

 

 

先生の転生は偶然なのか

 

アイの転生を可能にしたのは、
彼女の強い意志に基づく魔法の力だと思われますが、
人であったときの先生は魔法を使えず、また、

 

正直言って、死後の世界や転生などというものは殆ど信じていなかった。

 

と述懐していることからも、意志らしい意志はなかったと推定されます。

 

本人の力でないとしたら、偶然の産物なのでしょうか。
あるいは、他者の手によるものなのでしょうか。

 

世界の造物主だとか、神などと呼ばれるべき存在が、
何かしらの意図をもって、仕組んだのでしょうか。
疑問は尽きません。



巻末のエピソードは先生じゃなくなる

 

先生の一人称で基本的に話が進んでいきますが、
巻末の最後のエピソードは、
毎回ヒロインの一人称となり、視点が変わります。

 

個人的には視点が変わって、
見え方が変わる話は好きなので、いいよねって話です。
それだけです。

 


ニーナは心が読めるの?

 

先生の考えが手に取るように、
まるで魔法のように"わかってる"描写が多いです。

 

以心伝心と言えばそれまでなのかもしれませんが、
最早超能力レベルで、ミリ単位で正確に把握してるっぽい。
先生の心限定で見抜く魔法編み出してても

不思議じゃなさそう。

 

 

紫さん……。

 

思わせぶりな紫さん。

あっしの掴んだニュアンスですと、

全部ガチっぽいという判定が下されております。

 

先生のことをかなり恋慕していたのではないか、感。

 

どっちにもとれるように書いといて曖昧に終わらせる系、

昔から苦手なんですよね。

 

……それ、本読むのに向いてなくない?

 

 

 

 

 

最後に。

 

改めて、作者はファンタジー作品が好きなんだろうなって思いました。

 

多くの作品にふれ、吸収して、
自分なりのファンタジー世界を丁寧に構築していいるのだろうと、
広範な知識や、設定の作り込み等、端々から感じられるから。

 

文章自体は飾りつけるふうではなく、無駄のない印象。
淡々と紡いでいく。
どこかハードボイルドな感じすら受けます。

 

それなのに、感情の機微なんかはきっちり描いてくるんですよね。
本当に無駄がないというか、隙がないというか。
まあ、巧い。

 

強いて不満を挙げるなら、その無駄のなさ具合でしょうかね。
必要な要素を必要な分だけ書くといった、理詰め感がないこともない。
メタ的ですけど。

 

一気に竜歴とばしちゃうところとか。
もっと合間にあれこれあってもいいんじゃないかなって思わなくはないんですけど、
後でスピンオフだとか番外編で挿入しようと思えばいくらでもできちゃう辺り、
そこも計算めいてて、なんか手のひらの上にいる孫悟空気分。

 

竜歴6050年が明示されている以上、まだ続くと思われますので、
当面はまだこの世界に浸っていられそうで嬉しい限り。

 

続きを楽しみにさせていただきたい旨を残しつつ、
一先ずはここらで一旦筆をおきたいと思います。

 

それでは。

 

 

 

※書こうと思ってて忘れたことがそれなりにありそうなので、

 そのうち加筆やら修正やらする可能性があります。


 

| soemon | 02:10 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
平成30年度 宅地建物取引士の試験に合格しました。
評価:
宅建ダイナマイト合格スクール 大澤 茂雄
インプレス
¥ 3,024
(2018-11-16)
コメント:2018年度版で無事合格できました。無料の音声講義の質が高く、素晴らしいし、面白いし、文句なしにオススメできます。

 

 

 

 

 

平成30年度宅地建物取引士試験に合格しました。

 

 

 

 

 

久し振りにちょこっと記事を書けそうな気がしたので出てきました。
今流行のnote辺りに書いたほうが見てくれる人もいらっしゃるかなと思ったのですが、
わざわざブログページを設けているのだから、ここを更新しないのもなーと思い直し、
こちらで書くこととします。

 

私自身の話は後からつらつら書き連ねますので、
手っ取り早く、どうして合格できたのかを書いてしまいましょう。

 

『合格しようぜ!宅建士 基本テキスト』やったからです!

 

これです、これに尽きます!

 


 

 

 

宅建ダイナマイト合格スクールというふざけたネーミングのスクール代表、
講師大澤先生の無料音声講座が30時間以上付いてくる(ダウンロードできる)。

 

 

↑大体こんな感じ。関連動画も見てみてください。

 

 

コスパがいい(テキスト料 約3,000円)、だけではなく、
単純に講義が滅茶苦茶面白いんです。

 

テキストをただ読み上げるだけの講義とは訳が違う。
補足説明も面白いし、横道逸れた小噺も面白い。

 

勉強が苦じゃなくなるというか、
そもそも勉強しているという意識すらなく、
単に面白いラジオを聴いているような、そんな感覚で楽しめてしまいます。
そして自然と知識がすんなり入ってくる。

 

それがまた楽しくて、最後まで無理なくやり切ることができるのです。

オススメです。

 

来年度版も無事刊行されたようですので、
興味の持っていただけた方はお手に取ってみてください。

 

 

ってな感じです。

 

何故ブログを更新しようかと思ったのかといえば、
大澤先生の無料講義がかなり埋もれているように思えたので、
このブログをキッカケとして一人でも知ってくれたらいいなぁと思ったからなのでした。

 

私自身は東北の営業所に勤務している都合上、
大澤先生が講師を務める講座には一度も参加したことはありません。
音声講座でファンになった身としては、一度くらい参加してみたかったのですが、
なかなか都合が合わず、残念無念。

 

来年以降、既に受かってしまったとはいえ、
参加できる機会があったら潜り込みたいなとさえ思っています。


ここまでで書いておきたいことは書いてしまったので、
ここから先は、宅建士を受けようとした理由と、
合格するまでの体験記を残しておこうかと思います。

 


宅建士の試験を受けようとした理由は主に3つ。

 

1.弊社が宅地建物取引業の免許を取得しており、幹部社員の薦めがあったから。
2.後輩が音声講座で勉強して合格したと聴いたから。
3.大澤先生の講義が想像以上に面白かったから。

 

 

まず、1の項目について。

宅地建物取引業の免許を法人が取得している場合、
本店(本社)は5人に1人以上、専任の宅建士がいなければなりません。

 

私は地方の営業所勤務で、
別段不動産を扱うセクションでもないので取る必然性はありません。

 

ただ、出張でこちらに来ていた、
本社幹部の不動産関係の仕事をしてる方に、
「宅建士の資格は取っておいた方がいいよ」と薦められました。

知識は無駄にならないし、いざってときに使えるかもしれないし。

そんなことを仰られていたかと思います。確か5月くらいに。

 

そこで「わかりました。検討してみます」みたいなことを言ってしまって。
酒の席だし、本気にする必要はどこにもないのでしょうけれど、
そう返してしまった手前、考えないわけにはいきませんでした。

 


2つ目。

弊社の後輩くんが、いつだか宅建士の試験に受かったときに、
音声講義の付いたテキストで勉強したみたいなことを言ってて、
ただただ独学ってのもしんどそうだけれど、
そういうのがあるなら探してみてやってみようかなって気持ちが傾きました。

 


3つ目。

後輩くんにその話を振って(宅建の勉強を始めたことを知られて)、
落ちたらめっさ恥ずかしい気がしたので、
取り敢えずネットで見当をつけることにしました。
そんで引っかかったのが、『合格しようぜ!宅建士 基本テキスト』でした。
(後輩くんが使ったのがこれだったのか、そうじゃないのかはわかりません)

 

当てにならないとされるAmazonのレビューだとまあまあ上々っぽい。
もうこれでいいやとポチりました。

 

そして2ヵ月くらい寝かせました。

やる気がなくて……。


いいかげんちっとはやったるかと7月くらいに音声講義をダウンロードしました。
かなりファイルが分割されているので(↓こんなん)、

 

 

げんなりした気持ちで聴き始めたのですが、
宅建士の試験ががどういう試験なのかのガイダンスから始まりまして、
これが想像以上に面白いんですよ。

 

これなら、やれるかも。
そんなふうに思えました。

 

私は車通勤をしていて(朝約20分、帰りの夜は約15分)、
その間はCDに焼いた音声講義をひたすら垂れ流していました。

 

宅建の試験は大別しますと、
宅建業法・法令上の制限・権利関係(民法)の3つとなります。

 

それぞれCDに焼いたのですが、
宅建業法用のCDしか、私のボロ車のコンポは読み込みませんで。

運転中は宅建業法のCDが延々ループしていました。
試験日まで10回くらいは端から端まで聴いていたんじゃないですかね。

 

次に大澤先生がどんな話をするのかもうわかり切っているのに、
それでも楽しいし、ついつい聴いちゃうのがすごい。

 

自宅でも一応テキストは一周分、音声講義を聴きましたが、
何度も聴いたのは宅建業法だけでした。

 

あまりに素敵な音声講義だったもので、
問題集も同じシリーズで揃えました。

 

大澤先生は問題集を5回(5周)解けば受かると頻繁に音声講義内で仰っておられましたが、
過去問15年分収録されている中、3年分くらいを1回しか解かず、
また分野別問題集も宅建業法と法令上の制限を1回しか解けず、
権利関係の途中で力尽きました。(400/555問くらい)

 

5周したら、そりゃ受かりますわ。


ただ、私は宅建業法の音声講義はアホみたいに聴き続けた甲斐もあって、
問題に慣れさえすれば、バカスカ点が取れるようになっていました。

 

宅建の試験は50問中20問が宅建業法でして、配点が大きいのですね。
実際の試験、自己採点では19/20でした。


法令上の制限は7/8、権利関係6/14。
その他諸々を合わせて38/50。

法令上の制限も思いの外取れており驚きましたが、
どうやら今年はかなり易化していたようです。
合格ラインも過去最高の37点。ぎりぎりでした。


ぎりぎりとはいえ、合格は合格です。
やりました。
やってやりましたよ。

 

後から知ったのですが、
私以外にも今年は弊社の後輩が2人受けてて、2人ともちゃんと合格したようです。

 

あっぶねぇ……。
これで私だけ落ちてたら完全に晒し者じゃん……。

 

そもそも試験日の一週間前の土日が泊りがけのゴルフコンペになった時点で(2ヵ月前くらいに決定)、
あ、これ詰んだわ、絶対落ちたわって思って手を抜いてしまって。
はっきり言って記念受験気分だったんですよ。

 

一週間一度もテキストを開かないなんて期間もザラでした。
やったと言えるのは宅建業法の音声講義を聴き続けただけ。

(まして他のテキストは触れてすらいません)

 

それでも、合格させるのだから、
大澤先生はすごい方だなと思います。

勉強に対するハードルが滅茶苦茶下がるんですよね。
辛くないんだもの。
面白いんだもの。


宅建は難関資格とは言えないかもしれません。
3日、1週間、1ヵ月それくらいで受かった人もネットの海では見かけます。

 

しかしながら、曲がりなりにも国家資格であり、毎年合格率も15%前後。
6人受けて5人が落ちる試験でもあります。

 

ですから、毎年落ちてしまうなんて方もいらっしゃるかもしれません。

そんな人や、これから宅建やってみようかなと思っている人は、
一度でいいから大澤先生の講義を聴いてみてください。
きっと得られるものがあると思います。

是非一度ご検討願えましたら重畳に存じます。

 


さてさて、私は実務経験がまるっきりないので、
登録実務講習を受けようかと思います。

 

この講習を修了しますと、2年間の実務経験があるのと同等の扱いとなり、
宅建士として登録され、その後申請によって宅建士証の交付となります。

 

そこでようやく宅建士を名乗れます。

登録料が37,000円かかったり、必要書類を集めたりと手間や費用はかかりますが、
折角の機会ですからね、最後までちゃんとやろうと思います。


そんなこんなで日をまたいでしまったのでこのへんで失礼致します。
それでは、また。

| soemon | 00:19 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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